容量5倍「車載用円筒形電池」、パナソニックエナジーが量産へ
パナソニックエナジーは、和歌山工場(和歌山県紀の川市)で大容量の車載用円筒形リチウムイオン電池(LiB)「4680」の量産準備が整ったと発表した。早期の量産開始を目指し、まずは数ギガワット時(ギガは10億)の供給を見込む。生産した電池は米テスラを中心に販売する。 4680は従来の円筒形LiB「2170」とエネルギー密度はほぼ変わらないが、容量が約5倍になり、電気自動車(EV)の航続距離を延長できる。従来品に比べ車両に搭載するセルの数を減らせるため、バッテリーパックの組み立て工程を効率化する。 和歌山工場は4680のマザー工場の位置付け。今後、パナエナジーの米国工場などにも効率的な生産方法を展開する。同社の只信一生社長は「工法開発などを含めてイノベーションを起こすことに特化した生産ラインを仕上げていく」と説明する。