片づけられないADHDの妻にモラハラ夫が放った「信じられない」暴言…「消えてしまいたい」ほどの地獄の日々
カサンドラ症候群の主な特徴
1 孤独感や疎外感 身近な人と心が通じていない、愛情やつながりがないと感じ、強い孤独感を覚えます。この孤独感は、単に一人でいるときのものではなく、他者と一緒にいても心の距離を感じるため、より深刻な心理的な孤立感をもたらします。これが続くと、精神的な安定が失われ、抑うつ状態に陥ることもあります。 2 感情の共有不足 自分の気持ちを理解してもらえず、相手の反応が冷たく感じられます。特に、自分の悲しみや苦しみを共有しようとしても共感が得られない場合、精神的なサポートを受ける機会が失われ、孤立感が深まります。相手に対する期待が薄れ、親密な関係を築く意欲が低下することもあります。 3 コミュニケーションの断絶感 話しても分かり合えない、理解されないと感じ、「話しても無駄だ」と思うようになります。このため、対話する意欲が失われ、沈黙や回避行動が増える場合があります。結果として、パートナーや身近な人との間に溝が深まり、より深刻な関係の断絶につながる可能性があります。 4 自尊心の低下 相手からの共感が得られないことで、自分が無価値だと思うようになります。「自分は愛されるに値しない」「努力しても無駄だ」と感じることで、自尊心が下がり、無力感や希望の喪失感が強まります。この自尊心の低下は、日常生活における意欲の低下や引きこもりにつながることがあります。 5 ストレスや疲労の蓄積 精神的なサポートが得られず、ストレスがたまりやすく、心身ともに疲れる状態が続きます。不安、抑うつ、怒り、さらには慢性的な疲労感に苦しむことがあります。このような状況は「持続的な関係トラウマ」としても説明されることがあり、日々の関りの中で蓄積されたストレスが精神的に不安定を引き起こします。
「自分が悪い」という思いから離れる
この考え方は、正式な医学的診断ではありませんが、特に神経多様性を持つ同士のパートナーシップで起こりがちな問題を理解するための参考になるものです。お互いの違いを理解し合い、必要に応じて専門家の助けを借りることで、関係が良くなる可能性があります。 ただし、このような問題は、神経の特性が影響し合うため複雑で、「これさえすれば解決する」という簡単な方法が見つからないことも多いものです。スタートは問題の背景にある、神経の多様性に目を向けて、「自分が悪い、すべては自分の責任」という思いから離れて、あなたのパートナーシップに適した解決策を探していくことが大切です。 自分だけで乗り越えようとする考え方は一旦脇に置いて、専門家に助けを求めることを検討してみるのも良いでしょう。他人に自分の悩みを打ち明けるのは恥ずかしいし、勇気がいることかもしれません。しかし、悩みを放っておくとどんどん大きくなり、複雑になっていきます。勇気を出して助けを求めることで、一人で抱え込むよりも、あなたのパートナーシップの悩みを解消するのがきっと楽になるでしょう。 ≪参考文献≫ カサンドラのお母さんの悩みを解決する本 監修 宮尾 益知
南 和行(弁護士)