妊活への影響はどのくらいある? ストレスと受胎能力の関係性
ストレスと受胎能力の関係性
「ストレスが受胎能力の有無に関係していることを示す直接的な証拠はありませんが、妊娠に際して良好な健康状態が重要であることは証明されていますし、ストレスが健康に悪いことも分かっています」とハーパー教授。 ご存じの通り、ストレスが多いときは飲酒量が増えて運動量が減り、食生活が乱れがち。ハーパー博士によると、こうした諸々の問題が重なって妊娠の確率が下がる可能性はある。 「不妊がストレスを引き起こすのであり、ストレスが不妊を引き起こすわけではない」というのがハーパー博士の見解。でも、健康管理を怠れば、妊娠が妨げられてもおかしくない。よって、ストレスと受胎能力には間接的なつながりがあると言える。 不妊治療専門サイトThe Fertile Hubの設立者で著書に『FERTILE』を持つエマ・キャノンも、ストレスフルな生活は妊娠率を下げかねないと考えている。 「過剰なストレスはホルモンバランスを滅茶苦茶にするだけでなく、体重、睡眠、性欲、人間関係、全体的な幸福感やウェルビーイングにも悪影響を与えます」とキャノン。 「絶え間ないストレスは寝不足、不規則な食生活、エネルギー不足の原因になります。そのため、ストレスが多すぎる月は妊娠の確率が下がるでしょう」 決定的な証拠がないことを知りつつも、キャノンはストレスと受胎能力が直接関係していると信じてやまない。もちろん「ストレスの測定は難しいですし、ストレスにもいろいろあります」。一例として、面倒な通勤や要求の多いクライアントが原因のストレスと、大切な人を失ったときのストレスは全然違う。 「ストレスに強い人やストレスを糧にして成長する人もいれば、ストレスに弱い人もいます」とキャノン。 これにはハーパー教授も同感の様子で、女性の中には週80時間働ける人もいれば、オフの時間が少ないとダメな人もいることを指摘する。ストレスに強いのはアンフェアと言って、仕事が大好きな女性を責めても問題は解決しない。