活躍続く日本人シェフ フランス料理パテ・クルート世界選手権で優勝
フランスの伝統料理「パテ・クルート」の世界選手権で、日本人の活躍が続いている。仏中部リヨンで昨年12月に開かれた第15回大会では、日本人シェフが優勝と準優勝を果たした。この大会の日本人の優勝者は6人になった。 【動画】強制給餌しないフォアグラを目指して作られた「フォアドワ」 パテ・クルートは、フランス料理の中でも奥が深いと言われる伝統的な前菜で、豚や鶏など数種類の肉とフォアグラ、香草を混ぜたパテをパイ生地に包んで焼き、コンソメのジュレで固める。 2009年に「美食の街」として知られるリヨンの料理人らが中心となって世界選手権を創設し、昨年で15回目を迎えた。仏料理界の重鎮らによる審査の下で、「ミシュラン」の星を持つレストランの若手シェフらが腕を競う。パテのおいしさだけでなく、パイ生地表面のデザインやスライスした断面の模様の美しさなども審査される。 12月の大会には世界各地の予選を勝ち抜いた15人のシェフが出場。帝国ホテル東京のレストラン「レ・セゾン」で働く真野大貴さん(29)が優勝した。表面を包むパイ生地には紅葉を模した金箔(きんぱく)を散らして日本の秋を表現。中身はマガモや黒豚などを使ったパテでマーブル模様を描いた。 2位には千葉市でレストラン「ル・クール」を営む石本省吾さん(53)が選出された。(パリ=宋光祐)
朝日新聞社