“縦目のベンツ” 初代コンパクトシリーズのメルセデス・ベンツW114/115(1968~1976年)
ところで、ギリシャのタクシードライバーであるサキニディスさんの1976年製240Dは、エンジンを11回も載せ替えつつ、1台の車体で累計460万Kmを走破した記録がある。いかにコンパクトのシャーシ及びボディが強靭であるかを証明するものだ(2004年にはメルセデス・ベンツミュージアムに展示)。 筆者が1972年に入社して初めて乗った店用車であったメルセデス・ベンツ300Dは、ボディカラーは目立つイエローであったが、コンパクト・メルセデスの派手さを控えたソリッドなクルマ造りとその質実剛健さには特に好印象を持った。 このコンパクトなW114/115は外装では高品質感を、内装には安全性を感じさせてくれるモデルである。 サクセスストーリー:まごうことなきメルセデス・ベンツのアッパーミッドレンジシリーズのクーペ。左から114シリーズのクーペ「ストロークエイト」、123シリーズのクーペ、124シリーズのクーペ。
【筆者の紹介】 妻谷裕二(Hiroji Tsumatani) 1949年生まれ。幼少の頃から車に興味を持ち、1972年ヤナセに入社以来、40年間に亘り販売促進・営業管理・教育訓練に従事。特に輸入販売促進企画やセールスの経験を生かし、メーカーに基づいた日本版カタログや販売教育資料等を制作。また、メルセデス・ベンツよもやま話全88話の執筆と安全性の独自講演会も実施。趣味はクラシックカーとプラモデル。現在は大阪日独協会会員。
妻谷裕二