オートレース宇部、SBK仕様のファクトリーBMW M1000RRを投入。2025年は浦本修充を起用して全日本ロードとEWCに参戦へ
1月6日、オートレース宇部 Racing Team(AutoRace Ube Racing Team)は、2025年からファクトリースペックのBMW M1000RRでレースを闘うと発表。さらに、ライダーに浦本修充を起用することと、全日本ロードレース選手権のJSB1000クラスとFIM世界耐久選手権(EWC)にも参戦することを明かした。 【写真】中井貴之ディレクター、alpha Racingのスタッフ、伊神常高エンジニア James Racing 株式会社が運営するオートレース宇部 Racing Teamは2022年に全日本ロードに初参戦して、初年度は津田拓也と岡田秀之の2台体制でST1000クラスを戦った。津田が表彰台を獲得するなどの活躍を見せ、翌2023年から鈴鹿8耐とJSB1000クラスに進出して2024年までスズキGSX-R1000Rを走らせた。また、2024年10月には津田が2024年限りで全日本ロードのフル参戦から勇退すること、スズキのマシンでの参戦終了も発表していた。 そんな同チームは、2025年からBMWに乗り換えることを今回アナウンス。さらにそのマシンはスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)で2024年のタイトルを獲得したファクトリースペックのM1000RRであることも明かした。 BMW MotorradレースマネージャーおよびBMWのレース活動を担うalpha Racing社に3年間の活動実績を評価されてハイスペックなマシンが提供されることになったという。マシンの詳細については車体やパーツはalpha Racingが開発したものとなるが、エンジンはドイツ・ベルリンのワークス仕様となる。 また、新たに近年はヨーロッパを主戦場としてレース活動を行い、鈴鹿8耐にも参戦していた浦本がチームに加わることになった。彼は2016年の全日本ロードJ-GP2チャンピオンであり、2015年と2017年はJSB1000クラスに参戦。2018年から2024年までスペイン選手権に参戦していた。さらにスズキのMotoGP開発ライダーを担っていた時期もあった。そんな彼が今季はブリヂストンタイヤを履いたBMW M1000RRを駆る。 全日本ロードの参戦計画とEWCの参戦ラウンドやライダーは未発表だが、詳細なチーム体制につきましては4月の開幕戦に向けて順次発表していくとしている。 チームの第三章となる2025年のレース活動はライダーもマシンも変わることになるが、『世界チャンピオン獲得』に向けてファクトリースペックのBMW M1000RRとエースライダーとして迎えられた浦本がスタートダッシュを決められるだろうか。 ■齋藤 James 文護(チームオーナー) 「2025年、オートレース宇部 Racing Teamの第三章が幕を開けます。ハイスペックなBMW M1000RRを手に入れ、ライダーとして浦本修充選手が加わってくれることになり、とても興奮しています」 「まず初めに申し上げておきたいことがあります。私は日本が大好きです。日本チームとして世界に挑むなら日本の国産車でという思いは強くありました。しかしながら、我々のような歴史の浅いプライベートチームが高いスペックのマシンを手に入れることは簡単ではありません」 「ドイツBMW社、alpha Racing社にはコネクションは何もありませんでしたが、彼らは我々の実績だけを見て、期待をもって迎えてくださいました。これは我々が誇りに思うべきことです。我々のようなプライベートチームはセオリー通りのやり方をしていても前には進みません。我々のパートナー企業の皆さんもこのチームの型破りなスタイルに共感してくれています。だからこそ、この選択をしました。2025年、鈴鹿8耐では外国車初の表彰台を獲得し、2年後の2027年、FIM世界耐久選手権でチャンピオンを獲得することを目標に我々は闘います。BMWと共に駆けぬける我々、オートレース宇部 Racing Teamに乞うご期待!」 [オートスポーツweb 2025年01月09日]