競技歴4年で代表入り、海外4年目で最高峰リーグへ。ハンドボール・吉田守一の原動力とは
競技歴4年目で代表入り。ステップアップの原動力は?
――競技を始めて4年目の大学1年時にインカレで全国優勝、その後はフル代表招集、ポーランド挑戦と、ステップアップのスピード感がすごいですよね。海外挑戦に目を向けたきっかけはなんだったのですか? 吉田:大学1年生の夏に出場したU-19の男子ユース世界選手権が大きかったです。ヨーロッパの選手とプレーしてレベルの高さに刺激を受けましたし、僕のポジションであるピボットは体の大きい選手が多くて、日本人にとっては不利なポジションと言われています。だからこそ、そのポジションでトップにいけたら、後に続く子どもたちにも希望を与えられるんじゃないかと思いました。 ――ポーランドリーグで3年、今季は強豪リーグのフランスでプレーしていますが、競技を始めて5年目でオリンピックにも出場しています。キャリアのステップアップがすごく早い印象ですが、何が一番の原動力になっているのですか? 吉田:常に上を目指す姿勢じゃないでしょうか。海外挑戦は言葉や生活面の壁もあるので、最初がすごく大変だと思うんですが、僕の場合は、その点で何も考えずに飛び出せたのが良かったと思います(笑)。やっぱり上を目指すには海外に行かないと難しいと思います。 ――やはり、プレー環境はかなり違うのですか? 吉田:そうですね。ヨーロッパは対戦する選手のレベルが違うので、その中でプレーすることで確実にレベルは上がると思います。日本代表の強化を考えても、選手たちにはどんどんヨーロッパに行ってほしいんですが、まだまだ少ないのが現状です。最初の一歩目を踏み出すのがなかなか難しいんだと思います。 ――筑波大1年生の時から海外挑戦をする中で、学業はどのように両立していたのですか? 吉田:勉強は基本的にオンラインで受けて課題を提出していたので、3年間は大変でした。ただ、その中で教授にメールを送って、帰国した時に、できなかったことの穴埋めをしたりしていました。 ――卒論のテーマはなんだったのですか? 吉田:卒論は僕のポジションのピボットについて研究しました。ヨーロッパのトップ選手3人と僕の違いを分析した内容です。 ――ちなみに、これまでのキャリアで一番印象深かったのは、どの試合ですか? 吉田:東京のオリンピックで、強豪国のポルトガルに勝ったことですね。対ヨーロッパで勝ち切れたのは大きかったです。