長生きになると話題の「ノルウェー式4×4運動」ってどんな運動?
期待されるメリットとは?
この運動を定期的に(たとえば、1週間に2回の頻度で)数週間から数カ月にわたって実行すれば、心肺機能の向上が期待できます。 スマートウォッチに表示される「心肺機能」や「VO2max」の数値も改善しているでしょう。 ランニングの大会に出るのが好きな人なら、以前よりタイムが良くなっていることに気づくでしょう。 また、ハイキングに出かけたり、子どもと裏庭で走り回ったりしているときにも、息が切れにくくなっているはず。心臓の状態も改善するのではないでしょうか。 この運動は、心臓の健康や、全般的な健康の向上につながるとして推奨されている運動に、ちょうど当てはまっているんです。 こうしたインターバルトレーニングを含め、一般に有酸素運動は心臓病のリスク軽減、メンタルヘルスの改善などの効用があるとされています。 ただし繰り返しになりますが、ほかのエクサイズでも、同様の効果を得ることはできます。 それでも、このノルウェー式4×4運動が、多くの運動のなかでも良い選択肢であるのは間違いありません。
やり方
先ほども説明したように、この運動が「4×4運動」という名前なのは、4分間の高負荷の運動を、インターバルを置いて4回繰り返すためです。 この運動に関する正式な情報源は、ノルウェー科学技術大学(NTNU)の有酸素運動研究グループです。研究者のAnja Bye氏がこの運動のやり方を解説する動画も公開されています。 この運動に関して疑問が生じた場合は、NTNUから発信されている情報を頼りにしてください。 ポッドキャスターやインフルエンサーは、この運動を心拍数ゾーン運動に改変したり、繰り返す回数や休憩時間を変えたりしていますが、そうした情報を参照するのはやめましょう。 ノルウェー式4×4運動をやりたいなら、決められたとおりにやるのが肝心です(あくまでセオリーどおりにやってみたあとで、自分なりのやり方を試してみるのはかまわないでしょう)。 4×4運動はもともと、ランニングの最中に行なう前提でつくられたものですが、発案した研究チームによれば「水泳や自転車、スキー」など、ランニング以外の運動をしているときに行なっても問題ないとのこと。 では、実際のメニューを説明しましょう。 ウォーミングアップ:10分間、中程度の負荷のジョギングあるいは早歩きをします。 第1トレーニング:4分間、「きつい」と感じるペースで運動します。心拍数が目標レベル(確認済みの心拍数の上限の85~95%)に達するには、1~2分かかるはずですが、それでかまいません。 心拍数をモニタリングする手段がない場合や、自分の上限値を知らない場合は、息が切れて、文章を最後まで言い切れなくなるレベルを目安にしてください。 「最後の1分間の運動強度は、非常に高いけれども、力尽きて最後までやり遂げられなくなるほどではないレベルにしてください」と、Bye氏は説明しています。 リカバリー:3分間、ジョギングや早歩きなど、中程度の負荷の運動をします。上限の60~70%を目標に、心拍数を下げましょう。 繰り返し:このトレーニングとリカバリーを、合計4回繰り返します。 クールダウン:最後に5分間、中程度の強度の運動をします。 これで、以下のように合計40分間の運動になるはず。 ウォーミングアップ:10分間 強度の高い運動:4分間 リカバリー:3分間 強度の高い運動:4分間 リカバリー:3分間 強度の高い運動:4分間 リカバリー:3分間 強度の高い運動:4分間 クールダウン:5分間 ここで注意したいのは、強度の高い運動の間にあるリカバリータイムは、4分間ではなく「3分間」ということです(ここは間違われがちです)。 加えて、ウォーミングアップを省略しないでください。 適切に体を運動に慣らすことで心拍数が上がり、最初の強度の高い運動に臨む準備ができます。