五輪銅メダル「ワタガシ」、「シダマツ」ら日本が世界を迎え撃つ | バドミントン ワールドツアー ジャパンオープン 2024 プレビュー
横浜に漂う「パリの残香」と「ロサンゼルスの息吹」を感じ取れ。バドミントンの国際大会、ダイハツジャパンオープンが8月20日に横浜アリーナで開幕する。BWF(世界バドミントン連盟)ワールドツアーの大会で、世界ランク上位選手に出場義務がある、スーパー750の格付け。パリ五輪で激闘を繰り広げた世界の強豪が、横浜に集結する。ただし、パリ五輪の再現とはならない。日本の主力は、パリ五輪で銅メダルを獲得した混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗(BIPROGY)、女子ダブルスの志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)を含めて現存勢力で出場するが、次世代を担う若手も多くエントリー。選手として、ペアとして、五輪をゴールに設定する選手も多くいるため、海外勢は、出場回避やペアの組み替えも多く見られる。パリ五輪で躍動した選手がそのまま活躍するのか、4年後の2028年ロサンゼルス五輪に向けた新勢力が早くも台頭するのか。両面が注目される大会だ。
日本勢初、五輪2大会連続メダルの「ワタガシ」は連覇なるか
混合ダブルスは、渡辺/東野が連覇を狙う。日本勢初となる五輪2大会の連続メダル獲得を達成し、渡辺は「まずは、たくさんの方に来ていただきたい。そのために、選手は最後まで必死にプレーする。(日本の)バドミントン界のためにという気持ちは、今回のメンバーは強い」と五輪を契機とした国内環境の活性化に期待をかけた。メダリストは多忙で再調整が難しいが「あいつ(五輪後、練習せずに)休んでたな……と思われないように、何とかしたい」と笑いながらも責任感を示した。
東野は、スタンドが青とピンクのワタガシペア応援グッズに彩られた前回を思い出し「こんなに応援される日本の大会は初めてと思うくらいに声援が聞こえた。パリ五輪で知ってくれた方も、近くで試合を見ていただきたいし、混合ダブルスの良さを表現できたらいい」と再び会場を沸かせる意気込みを示した。パリ五輪の3位決定戦や準々決勝で対戦した韓国、タイのライバルも参加。中国は、パリ五輪の金メダルペアを含む世界ランク1位、3位が欠場するが、世界ランク4位の蒋振邦/魏雅欣(ジャン・ツェンバン/ウェイ・ヤーシン)という23歳と24歳の若い実力派ペアを送り込む。日本からは、2028年ロス五輪を狙う緑川大輝/齋藤夏(NTT東日本/ACT SAIKYO)らも参戦。次世代組が、パリ五輪の上位勢とどこまで争えるのかも注目される。