五輪銅メダル「ワタガシ」、「シダマツ」ら日本が世界を迎え撃つ | バドミントン ワールドツアー ジャパンオープン 2024 プレビュー
「シダマツ」は決勝で五輪の雪辱戦の可能性も
女子ダブルスは、パリ五輪に出場した志田/松山、松本麻佑/永原和可那(北都銀行)の2組を筆頭に日本勢が5組。銅メダリストとなった志田は「五輪が終わった後で、たくさんの方が見に来てくださるんじゃないかなと思う。バドミントンって、生で見ても楽しいなと思っていただける大会になれば」と競技の魅力アピールを背負う立場を認識していた。パリ五輪の準決勝で敗れた劉聖書/譚寧(リュウ・シァンシュ/タン・ニン=中国)と決勝で再戦すれば注目の一戦となる。ナガマツペアの松本は「なるべく多くの方に何日も自分たちの試合を見てもらえるように、頑張っていけたら」と五輪で果たせなかった上位進出を誓った。この種目では、パリ五輪で金メダルを獲得した世界ランク1位の最強ペアである陳清晨/賈一凡(チェン・チンチェン/ジャ・イーファン=中国)がパートナーを変えて各々エントリーしており、どのようなプレーを見せるのかも、一つの見どころとなる。
期待の高校生・宮崎や、引退表明のレジェンド選手にも注目
女子シングルスには、パリ五輪ベスト8の山口茜(再春館製薬所)、大堀彩(トナミ運輸)がそろって出場。負傷明けの山口は、パリ五輪でも完調とは言い難かったが、金メダルを獲得したアン・セヨン(韓国)と激闘を展開。「五輪で、向かっていく気持ちや、自分のプレーを出し切る感覚が、なんとなく今まで以上につかめたというか、感じることができた。それができたらいいと思う」と、日本のファンの前で再び力を振り絞る覚悟をのぞかせた。
2016年リオデジャネイロ五輪の銅メダリストで17年世界女王の奥原希望(太陽ホールディングス)、今夏のインターハイ女王の宮崎友花(柳井商工高校・3年)も出場し、日本A代表は、勢ぞろい。大会直前に18歳の誕生日を迎える宮崎は、2028年ロス五輪での活躍が期待される有望株で注目度は高い。準々決勝で山口と宮崎が初対戦を迎える可能性もある。パリ五輪の上位勢は、負傷や国際大会からの引退で欠場が多く、銅メダルのグレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)のみが出場予定だが、見逃せない選手もいる。24年シーズン限りでの現役引退を表明している第1シードの戴資穎(タイ・ツーイン=台湾)だ。世界ランク1位に世界最長の合計214週も君臨したレジェンド。ひざの負傷を抱えているのが気がかりだが、プレーを見られる残り少ない機会を見逃すことはできない。