名作椅子100脚で20世紀を振り返る!日本橋髙島屋「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」
中央区の日本橋髙島屋 S.C.にて現在、椅子研究家・織田憲嗣氏のコレクションから厳選した100脚の名作椅子を展示する「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」が開催中だ。 【写真】ボーエ・モーテンセンのダイニング・テーブルに名作椅子が大集合!「ノルディック・モダンのティー・パーティー」
「織田コレクション」とは、椅子研究家の織田憲嗣氏が長年かけて収集、研究を行ってきた20世紀の優れたデザインの家具と日用品のコレクション。今回はアール・ヌーヴォー、バウハウス、ミッド・センチュリー、イタリアン・モダンなど、20世紀の100年間におけるデザインの変遷を厳選した100脚の名作椅子と共にたどる。食器、インテリア製品、キッチン用品、家電製品、事務用機器などの日用品も交え、デザインと生活の関係性を解き明かす。
会場内では100年間のデザインの変遷を年代順にラインアップ。第1章「20世紀の始まり アール・ヌーヴォー」(1900年~)のガウディが初期の建築物「Casa Calvet」のためにデザインした椅子で始まり、第3章「デザイン黄金時代 ミッド・センチュリー」(1940~1950年)でチャールズ&レイ・イームズのロッキング・チェアの初期モデルやレイ・コマイのサイド・チェア。第4章の「斬新なデザイン ポストモダンへ」(1960~1990年)では、ルネ・マグリット作品をオマージュした《マグリッタ》や人の体をかたどった《ブルーム》などが並ぶ。
各章で時代を象徴する5つの部屋として、名作椅子と家具、食器などの小物、照明などをコーディネートして展示。第2章「デザイン革命 モダニズム」(1910~1930年)で、バウハウスを象徴するスチール・パイプや合板、ガラスでできた織田氏が “無機的機能性” と呼ぶインテリアを集め、第3章ではボーエ・モーテンセンのダイニング・テーブルにすべてデザイナーの異なる名作椅子がそろっている。
さらにノル・インターナショナル社とハーマン・ミラー社の製品を中心に構成したアメリカン・ミッド・センチュリーの部屋、第4章では世界中を席巻した北欧デザインと入れ替わるように台頭したイタリアン・モダンの部屋、空気でふくらませて座る《ブロウ》など子ども用の優れたインテリアを集めた ”バンビーノの秘密基地“ を紹介。最後に実際に名作椅子に座ることのできるコーナーも設けられている。