〈もっと育てて!〉自称・栽培日本一の伊藤章太郎さんに聞くエキウムの魅力
③エキウム・ルシカム 草丈:60cm 株張り:30cm 耐暑性:40℃ほど 耐寒性:-20℃ほど 多年系エキウムでは珍しい赤花。株張りはそれほど大きくならないので、鉢植えで育てるのにおすすめの種類です。 高い湿度は苦手なので、水もちのよい土に植えると夏に根腐れします。水はけのよい土に植えてください。植えつけ適期は秋か早春です。
エキウム栽培 3つのポイント
全種類に共通する栽培のポイントは次の3つ。しっかりおさえて、迫力ある花を咲かせてみてください! ①水はけのよい用土で植えつけを エキウムを枯らしてしまう原因のほとんどは根腐れだと思っています。水はけのよい土で植えつければ、根腐れのリスクを減らすことができます。市販の草花用培養土などに、パーライトやゼオライトを10~20%ほど混ぜましょう。ざっくりでOKです! ②日当たりのよい場所で栽培 エキウムはどの種類も日光が大好き。なかなか難しいかもしれませんが、直射日光が6時間以上当たる場所が理想的です。 ③蕾が上がる前の肥料切れに注意! 蕾が見える少し前から、急激に肥料を吸い上げます。その時期に葉色が薄くなったり黄色く変化したりする場合は、確実に肥料切れです。液肥などすぐに効く肥料を施してください。そのまま放置すると、花数が少なくなったり、蕾が開かず黒くなってその年は花を見られなかったりします。鉢植えは特に肥料切れしやすいので注意しましょう。 伊藤章太郎(いとう・しょうたろう) 園芸研究家。愛知県を中心に活躍する。花き市場で生産者から仕入れるバイヤーであり、タネまきやさし木で生産を行う生産者でもある。オージープランツから山野草まで、ニッチで広範な植物を扱う。 ●『趣味の園芸』連載 「私の植物偏愛記」 本誌で活躍する講師のみなさんに、「愛好家」としてのお話を聞いていきます。「こんな植物が好きだったのか」と意外な側面を発見しつつ、植物に対する熱い思いもたっぷり教えてもらいましょう。 9月号掲載・第6回では、伊藤さんにアガベについてお話を伺いました。