数億の税金を溶かした悲惨な過去! 南アルプスIC近くオープン「コストコ」は本当に成功するのか
南アルプスにコストコ誕生
山梨県南アルプス市の中部横断自動車道南アルプスインターチェンジ(IC)の近くに、2025年4月に会員制量販店『コストコ南アルプス倉庫店(仮称)』が開業する。 【画像】これが現在建設中の「コストコ」です! 画像で見る! この開業に合わせて、複合商業施設『fumotto南アルプス』も整備されており、現在その一部がオープンしている。事業用地は12haで、 ・大型商業エリア ・交通拠点エリア ・地域交流エリア を開発する計画で、大型商業エリアにはコストコが建設される。つまり、コストコ南アルプス倉庫店はfumotto南アルプスの一部というわけだ。 この施設は、山々を望む甲府盆地の中心に位置しており、中部横断道の開通によって実現した成果である。また、南アルプス市にとっては失敗が許されない重要なプロジェクトであり、一発必中の砲弾のような存在でもある。なぜなら、この商業施設は 「大失敗の跡地」 の上に建設されるからだ。
平日なのに多くの来訪者
筆者(澤田真一、ライター)は、記事執筆のためにfumotto南アルプスを訪れた。静岡県静岡市葵区に住んでいる自宅のすぐ前には、新東名高速道路の新静岡ICがある。ここから新清水ジャンクション(JCT)を経由して中部横断道に入り、そのまま北上して南アルプスICを目指した。所要時間は約1時間だった。 平日の昼間にもかかわらず、fumotto南アルプスには多くの訪問者がいた。未完成の施設に、なぜこれほどの集客力があるのかと驚いたほどだ。コストコの建設は現在も進められており、骨組みの建物の周りを多数の作業員が行き交っていた。その光景を訪問者たちがスマートフォンで撮影している。 しばらく散策していると、この未完成の施設が持つ 「不思議な集客力の源」 を理解する瞬間に出くわした。地域の物産を扱う物販施設『fumotto MARCHE』がにぎわっていたのだ。山梨県や中部横断道の開通によってアクセスが便利になった静岡県の物産が販売されている。来訪した中高年の女性たちは、真剣なまなざしで商品を見つめ、手に取っていた。 部分的にオープンしている今でもこれだけの客を集めているのだから、コストコがオープンした暁にはさらに多くの訪問者でにぎわう光景が広がるだろう。南アルプス市にとって、そのような近未来が確実に訪れなければならない。