久保建英スペイン語で苦言「残念だよ。CLならあれで笛は…」マドリー戦“再び幻ゴール”とカメラマンが聞いた「マドリーサポのクボ評」
シュートを弾かれた久保が浮かべた悔しそうな表情
キックオフは21時。 右サイドに入った久保には、相手左SBフラン・ガルシアがマークについた。戦力を落としたマドリーに対し、ホームチームがボールを保持する時間が長くなる。 その中で久保はパスの出しどころとなり、攻撃を活性化させた。また久保がカットインする際には、中盤のルカ・モドリッチが対応にあたるシーンが多くなった。 前半15分、最初のチャンスがやってくる。 左サイドからバレネチェアが切り込みサイドへパスを送る。走り込んだ久保は左足を一閃。鋭いグラウンダー性のシュートを放ったが、相手GKケパ・アリサバラガに弾き出された。 CKのキッカーとしてスポットへ向かう久保へとレンズを向けると、その表情には悔しさが浮かんでいた。 ソシエダが決定機を活かせないままでいた29分、中盤オーレリアン チュアメニからのロングパスを受けた右SBダニエル・カルバハルがダイレクトでクロスを送る。中に走り込んだギュレルが冷静にゴールへ蹴り込み先制に成功した。
VARによる“幻のゴール”に会場は大ブーイング
直後32分、前述した久保による幻のゴールが生まれている。 バレネチェアが、GKからショートパスを受けたチュアメニへとプレッシャーをかけミスを誘う。こぼれ球に反応したミケル・オヤルサバルのシュートは跳ね返されたが、ボックス外で久保がボールを拾うと、キックフェイントで対応にあたったミリトンをかわして右足でシュート。見事にニアサイドを破った。 ただ直後VARでプレーが中断。会場のモニターに映像が映し出されると、大きなブーイングがスタジアムを包んだ。 後半も、久保を中心としたソシエダの攻撃がマドリーに襲い掛かった。 久保のパスからオヤルサバルが決定機を迎える場面もあった。それを見てマドリー指揮官カルロ・アンチェロッティは、CBアントニオ・ルディガーを投入。CBで先発していたナチョを久保に対応させることで、ソシエダの右サイドへの蓋を強めている。ただソシエダは、ゴールを奪うことができぬままホームで0-1の敗戦を喫した。 マドリーを相手に久保が突出したプレーを見せたのは間違いないが、もう一段階ゴールへ近づくプレー、ボックス内への侵入回数が増えるようなプレーを期待したい。 撮影しながらも、右サイドでパスを受けた久保が、縦への突破、もしくは内側へ向かうドリブルだけでなく、直接ゴール方向――つまり斜めへ侵入するドリブルがあまりないことに若干物足りなさを感じる。
スペイン語で「CLなら、あのプレーで笛は鳴らないはず」
その久保は試合後のフラッシュインタビューにスペイン語で応じていた。 「残念だよ、見ていた人たちは僕たちが勝利に値したと分かっている。こんな雨や、日程変更にも関わらず来てくれたファンのためにも残念だよ」 また「彼らは90分で1、2回しかチャンスがなかったのに運があった。僕たちは6、7回のチャンスがあった。僕たちの方が優れていたのに」、そして幻となったゴールに関しては、「チャンピオンズリーグでは、あのプレーでは笛は鳴らないはずだ」とも苦言を口にしていた。
(「サッカー日本代表PRESS」中島大介 = 文)
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