《ブラジル》サンタマリア支部が沖縄文化体験イベント初開催「Okinawa Go!」約400人、30種類の郷土料理も
ブラジル独立記念日の15日、サンパウロ市北部にある沖縄文化体育協会サンタマリア支部の会館で文化体験イベント「Okinawa Go!」が盛大に開催された。青年部が中心となった同イベントには約400人の参加者が集まり、婦人部が手作りした30種類の郷土料理をはじめ、ワークショップや発表会など、豊かな沖縄文化に触れる機会が提供された。 同支部青年部長の高良ノリさん(23歳、3世)が今回のイベントの実行委員長も務めた。同イベントの重要性について「Okinawa Go!は単なるイベントではなく、私たちの文化を永続させ、次世代へと継承していくための礎となるもの」と説明した。 家族の中で沖縄文化に囲まれて育ったノリさんは、同支部との縁も深い。曾祖父と祖父は会長を務め、現在は父親の高良タケシさんが協会を率いている。このような家系に生まれた彼は、沖縄文化の保存と発展に尽力してきた。 今回のアイデアは、2022年にノリさんが第7回ウチナンチュ世界大会に参加した際に生まれた。世界中の他の沖縄コミュニティのリーダーとの交流から、サンタマリアにおいても沖縄文化を大切にするイベントを開催する必要性を感じた。 参加者全員が充実した時間を過ごせるよう六つのワークショップが同時進行する形をとった。順繰りに回ることで、参加者は様々な活動を楽しんだ。ワークショップのテーマは以下の通り。 「Okinawa Go!」の様子を動画でお楽しみください!
【宗教】沖縄の仏教について浄土宗別院日伯寺の山田ミルトン僧侶が担当【歴史】伯国と世界における沖縄移民の歴史を与那嶺真司さんが担当【舞踊】琉球舞踊を斎藤悟琉舞道場の斎藤悟先生が担当【太鼓】エイサー文化を琉華創作エイサー太鼓が担当【音楽】沖縄伝統楽器の三線のワークショップを琉球民謡協会が担当【武術】空手と古武道をフラビオ・ビセンテ先生の沖縄少林流空手道古武術重礼館ブラジル支部が担当。 参加者からの反響は大きく、好評を博した。カランジルー支部から参加した一家の息子(15歳)は「三線のワークショップが特に楽しかった。今まで楽器を弾いたことがなかったので、初めて学ぶことができ、とても素晴らしい経験でした」と熱気冷めやらぬままに話し、「今後機会があれば三線のレッスンを受けたい」との熱意を示した。 こうした若者たちの熱意は、このイベントが沖縄文化への関心を深めることに繋がったことを示しており、同家族は口々に「文化継承と次世代への発展のためにこのイベントが重要だ」と力説していた。 北パラナなど遠方からも参加者が集まった。ロンドリーナ支部の荻堂タイーゼさんと与那嶺アナ・フランシスカさんは多彩なプログラムと他の支部会員との交流を深める機会を喜んだ。 荻堂さんは特に郷土料理に関心を示し、「たくさんの料理があり、知らないものがあった」と話す。参加した豆腐のワークショップを「それぞれが手作りレシピを共有し、様々な年齢の人々と交流できる豊かな体験」と評した。 非日系のアナさんも沖縄の伝統と文化を保存し、継承する責任を感じている。「私は直接の血縁ではありませんが、夫と息子たちは沖縄にルーツを持っている。息子たちには沖縄の文化を伝え続けて欲しいと思っています」と語った。