京都賞で英教授ら3氏表彰 「メタマテリアル」理論や舞踊美学など
科学や文明、思想・芸術の発展に寄与した人を顕彰する国際賞「第39回京都賞」(稲盛財団主催)の授賞式が10日、京都市で開かれた。自然界に存在しない物質(メタマテリアル)が実現できると理論的に示した英インペリアル・カレッジ・ロンドン教授のジョン・ペンドリー博士ら3人に、それぞれ賞状やメダル、賞金1億円が贈られた。 他に受賞したのは、地球が過去に「全球凍結」したとする仮説の地質学的証拠を見つけたカナダ・ビクトリア大客員教授のポール・F・ホフマン博士と、確立された伝統的なバレエを解体して、舞踊美学の革新的なあり方を実現した振付家のウィリアム・フォーサイス氏。 ペンドリー博士は「基礎研究が大切だと示してくれた」、ホフマン博士は「地質学者として栄えある賞をいただき興奮している」と喜んだ。フォーサイス氏は「私は伝統に疑問を投げかけてきた。正しいやり方ができないから(賞に)選ばれたと思う」と語った。【池田知広】