夕食に避けたほうがいい食品は?「夜間頻尿」の原因やマグネシウムを摂るなどの対策を医師が解説
夜間頻尿の対策方法
夜間頻尿には、水分や塩分の摂取を控える、就寝前にむくみを解消するといった対策が有効です。ただし、セルフケアを試しても改善されない、夜間頻尿以外の症状があるなどの場合は病気が原因の可能性があるため、早めに医療機関を受診しましょう。 ◆夕方以降の水分や塩分の摂取を控える 夕方以降に水分を摂りすぎると、余った分を尿として排出するため夜間頻尿につながります。 夕方以降の水分補給は最低限にし、利尿作用があるカフェインを含むコーヒーや緑茶などではなく、麦茶やルイボスティーといったノンカフェインの飲みものを選びましょう。サラダや果物など、水分量が多いものを夕食に食べるのを控えることも大切です。 また、塩分の過剰摂取も、体内のナトリウム濃度を調整するために尿意が増える原因になります。夕食ではとくに、塩分が多くなりがちな汁物に減塩調味料を活用したり、レトルトやインスタント食品は避けたりすることも有効です。 ◆足のむくみを改善する 足のむくみを改善すると、就寝前に余分な水分を排出でき、夜間に水分が膀胱にたまるのを防ぐことができます。日中は着圧ストッキング(弾性ストッキング)を着用してふくらはぎの血行を促すのが足のむくみ改善に効果的です。入浴中にふくらはぎをマッサージすることにも効果が期待できます。 また、夕方のウォーキングも下半身の血液の循環をよくし、むくみを予防する方法のひとつです。ウォーキングの時間がとれないときは、クッションや壁などを使って足を心臓より高くする時間をとったり、いすに座る際に足を乗せるためのいすを用意し、お尻と足の高さが同じになるよう足を上げたりすると、足がむくみにくくなります。
夜間頻尿の改善に役立つ食材
夜間頻尿の改善に役立つのは、筋肉の収縮を調整する効果が期待できる「マグネシウム」を含む食材です。 マグネシウムは、主に魚介類や海藻類、ナッツ類、豆類、穀類に多く含まれています。旬のものでは、さといもやさつまいも、ほうれん草などがマグネシウムが多い食材です。 日本人の食事摂取基準(2020年版)では、30~64歳女性のマグネシウムの推奨摂取量は290mg/日(「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)とされています。 あさりやわかめ、ほうれん草の味噌汁や、さといもやさつまいも、油揚げ、厚揚げの煮物などでマグネシウムを口にする量を増やしましょう。 また、白米を雑穀米や玄米に変えるだけでも、マグネシウムの摂取量を無理なく増やせます。なお、カカオもマグネシウムが豊富な食材のため、間食やリラックスタイムにホットココアを飲むのもおすすめです。