ブラジルのパネトーネ事情と、2024年注目のパネトーネ
伝統的なパネトーネに情熱を注ぐ職人も活躍
2019年に始まった職人による手作りパネトーネのワールドカップ「コッパ・デル・モンド・デル・パネットーネ」は2年に1回、ルガーノで開催されているとのこと。第4回目となった2024年大会に、審査員の一人に選出されたのはブラジル人パン職人ホジェーリオ・シムラさんだ。 レヴァイン製菓学校(サンパウロ)の創設者でもあり、2019年には国際製菓組合の最優秀パン職人に選ばれているホジェーリオさんは、1999年にフランスで「私が最も好きなパン」を出版するなど、国際的に活躍するマエストロだ。 CNNブラジルのインタビューに対しホジェーリオさんは、本格的なミラノ式のパネトーネをつくるためにはすべての工程で自然発酵を行う必要があること、“リエヴィト・マードレ”が重要であることなどを語っている。 受賞者の方では、「コッパ・デル・モンド・デル・パネットーネ2024」では、“欧州外の最優秀パネトーネ賞”のチョコレート・パネトーネ部門ではペルーのカルロ・エストロベさんが優勝。ちなみに同賞の伝統的パネトーネ部門で優勝したのは日本の安田竜美さんだった。ブラジルからはデボラ・ジ・オリヴェイラ・サルトリさん(チョコレート・パネトーネ部門)、ブルーノ・マリェイロス さん(伝統的パネトーネ部門)、ジョゼー・ニウソン・ジニスさん(チョコレート・パネトーネ部門)の3名がファイナリストとして名を残している。 経済紙「ペケーナス・エンプレーザス・イ・グランヂス・ネゴーシオス」電子版でも12月3日にブルーノ・マリェイロスさん(32)の快挙を報じている。同紙によると、ブルーノさんは2022年にも“ブラジルにおける最優秀ミラノ式伝統的パネトーネ”のタイトルを授けられているという。 受賞したのはシチリア産オレンジとラムレーズンを使ったパネトーネで、セアラー州フォルタレーザにある彼の店「シェイロ・ジ・パン」で販売されるそうだ。 さて、そんな“パネトーネ大国”ブラジルで、毎年恒例となっている、今年の人気商品ランキングを各メディアが報じている。 大手出版社アブリウ・グループが発行する女性誌「クラウヂア」は12月2日(月)、「手作りパネトーネの優秀ランキング2024」と「大手企業のパネトーネの優秀ランキング2024」を、それぞれ発表した。