創部126年!21世紀枠選出目指す育徳館(福岡)「地域の期待を感じる」
来年春のセンバツ21世紀枠の福岡県推薦校には、秋季大会準優勝の育徳館が選出された。1758年の藩校開設の流れをくむ県内最古の歴史を持つ伝統校が、13日に発表となる地区推薦の21世紀枠候補校の「吉報」を心待ちにしている。 【一覧】育徳館の秋季大会成績 この秋は、まさに一戦ごとに強くなっていくような快進撃だった。福岡大会初戦の2回戦から4試合で、わずか3失点の守備力を武器に勝ち上がると、準々決勝で久留米商に1点差勝利、準決勝では東福岡を9回逆転サヨナラの劇的勝利で決勝へ進んだ。西日本短大付との決勝では大差をつけられて敗れたが、九州大会初出場を果たした。 その九州大会の初陣となった日南学園(宮崎)でも、9回サヨナラ勝ちを収め8強入り。準々決勝では柳ケ浦(大分)に完封負けとなったが、センバツの一般枠選出に大きく前進するまであと1歩と迫った。 指揮を執った井生広大監督は「バッテリーを中心に守備が機能した。攻撃ではワンチャンスを生かして勝てるようになった。粘り強さも出てきて、劣勢でも試合をひっくり返す力もついた」とナインの奮闘を称えた。現在は冬のトレーニングに専念。平日では2時間ほどの短い練習時間ながら、個々のレベルアップを目指すメニューをこなす日々を送っている。 21世紀枠の県推薦校にも選出されるなど、来年のセンバツ出場への可能性は、まだ残っている。4番で主将でもある隅田 勇輝捕手(2年)は「自分たちにとってはいい意味でプレッシャーだと思っています。地域のみなさんからの期待も感じています」と、秋の結果を自信にして、さらなるレベルアップを狙う。 これまでは翌年の春、夏の大会に向けた練習となっていた冬のトレーニングだが、今は来年への「希望」が残るなかで汗を流している。創部126年目で初の九州大会出場を果たした育徳館。激戦区福岡で快進撃を見せたナインに「吉報」は届くか。