22歳急死の女子二世レスラー木村花さんは「自分表現のため悪役を選び礼とモラルを知る努力家」…今こそSNS被害対策を
またこれまで女子プロレス界は「男、たばこ、酒」の3禁に代表されるように厳しい世界で、先輩、後輩の上下関係が軍隊式に厳格なことで知られていたが、スターダムは、ベテランの高橋奈苗が退団後、一気に年齢層が下がり、「半数がキャリア5年以下の選手で元々厳しい上下関係もなく自由でのびのびした空気」(須山氏)の団体で、風通しがいいことで知られているという。 ただ世IV虎による安川結花への試合中の暴行が社会問題になり紫雷イオ、宝城カイリがWWEへ流出、20日には中心選手の一人だった星輝ありさが電撃引退するなどもしている。須山氏は、「小川さんは去る者を追わずで、次の選手の育成にエネルギーをかけたいという考えの人。過去には、試合中に選手をボコボコにするような事件もあったが、団体内の人間関係や運営、管理に大きな問題があったわけでなく、今回の木村さんの件には関係はないと思う」という。 では、なぜ木村花さんの悲劇が起きてしまったのか。 出演していた人気リアリティ番組「テラスハウス」での言動などに対して、SNSで乱れ飛んだ誹謗中傷による精神的な打撃などが原因ではないか、と指摘されている。そもそも番組出演を許可したスターダム側の管理にも問題があったのだろうか。 須山氏は、「今回の詳しいことを私は一切知らない。あくまでも推測」と前置きしたうえで、こんな意見を述べた。 「テラスハウスは名前と顔を売るにはもってこいの番組でプロレスファンだけの人気選手で終わらせたくない、というスターダムの考えも理解できる。当然、リスクもあるが、より可能性を広げるチャンスとして出演を決めた判断は間違いではなかったと思う。もし自ら命を絶ったとしたのならば、ひとつの理由ではないだろう。最後のインスタや書き込みをたどると、SNSの問題もあったかもしれない。でも新型コロナで試合がないことも影響したと思う。レスラーはプライベートで何か嫌なことがあっても、試合をすることで、いろんなことをリングにぶつけて浄化する。今は興行の再開の見通しも立たない状況。ずっと試合があれば、こんなことにならなかったのでは…そう考えると悔しい」