大学を再受験する場合、奨学金は利用できる? 教育費負担を軽減する制度について解説
みなさんの中には、大学を再受験する場合、奨学金の利用は可能なのか気になるという人もいるかもしれません。そこで今回は、大学再受験の際に奨学金が使えるのかどうかや、再受験に伴う学費や入学金などの費用負担を軽減するための制度や、活用したい大学独自の制度について解説します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
大学の再受験で進学したら奨学金は使える?
大学では学費の補填に役立つ「奨学金制度」が用意されています。独立行政法人日本学生支援機構によると、大学を退学した後、別の大学に再入学する場合は、下記の条件をクリアすることで申し込みが可能です。 「高等学校等を初めて卒業(修了)した日の属する年度の翌年度の末日から別の大学等へ再入学するまでの期間が2年を経過していない」 「退学した大学等で機構の奨学金を受給していない」 次にケースに合わせた奨学金のポイントをご紹介します。
退学する大学では奨学金を借り、再進学後も奨学金を借りたい場合
まず、滑り止めの大学で借りていた奨学金を停止する必要があります。大学の事務所へ行き、奨学金辞退の手続きを行い、振込を止めてもらいましょう。そして「異動願(届)」を提出します。その後、再度申請をするようにしましょう。 「貸与奨学金返還確認票」を受け取った後、口座振替の加入手続きをします。手続き完了から7ヶ月後が滑り止めの大学で借りていた奨学金の返済のスタートです。 なお、退学する大学で給付奨学生だった場合、退学で給付奨学金の支給を打ち切られます。そのため、ほかの大学の給付奨学金に再度申し込むことはできないことに注意しましょう。
退学する大学では奨学金を借りておらず、再進学後は奨学金を借りたい場合
再進学先の本命大学で初めて奨学金を借りることになる場合、奨学金の申請は通常通り行って問題ありません。 大学や専門学校などの授業料や入学金が免除または減額される返済が不要な「給付奨学金」があります。ただし、「高校などで1学年から申し込み時までの全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上である」など学習意欲の提示が必要です。 さらに「収入基準」と「資産基準」の両方に該当する必要があるとされています。なお支給額は第1から第4区分まで分かれています。国公立の大学に進学した場合、第1区分では自宅通学だと2万9200円、自宅外通学だと6万6700円が毎月振り込まれますが、第4区分では自宅通学だと7300円、自宅外通学だと1万6700円です。 また、返済が必要な第一種奨学金(無利子)や第二種奨学金(有利子)もあります。