【阪神】ドラ3・木下里都 恩師が語る期待値と〝グラブ事件〟「あれでスカウトがサッと…」
阪神のドラフト3位ルーキー・木下里都投手(23=KMGホールディングス)が5日に母校・福岡大野球場で自主トレを公開。キャッチボールやランニング、20球の立ち投げなどで約2時間汗を流し「(立ち投げは)年末もやっていましたし、昨日もやったので順調だと思います」と充実感をにじませた。 へび年生まれで今年は年男。2025年の抱負に〝一皮むける!!〟を掲げ「年男を信じて何かいいことがあればいいなと。ひと回りもふた回りも成長するぞ!って感じです」と力強く語った。 一方、社会人時代の監督で本紙評論家でもある加藤伸一氏(59)は驚きのエピソードを明かしつつ、プロでの活躍に期待した。木下にとって社会人2年目、2024年の都市対抗野球での出来事だった。先発としてマウンドに上がったものの、4回2/3を投げて4安打3失点で降板。悔しさのあまり、思わずベンチにグラブを叩きつけた。 加藤氏は「周りから見えている場所でしたし、あれでスカウトがサッと引いていったという部分もあるんです」と明かした上で「けれど、阪神は3位で指名してくれました。人気球団でファンも多いですし、ヤジも飛ぶ。みんなから応援してもらえる選手になってほしいですね」と親心をにじませた。 そんなドラ3右腕だが、野球選手として持っているモノは一級品。福岡舞鶴高時代は内野手で、本格的に投手転向したのは大学1年夏だ。異色の経歴ながら最大の武器は最速156キロの直球。加藤氏は「身体能力は本当にすごい。チームで一番足が速くてバネもある。持って生まれたもの、腕も脚も長くて。どちらに転ぶかは分からないけど、ひょっとしたらすごい投手になるかもしれません」と期待した。 社会人時代の悔しい経験を糧に、プロの世界で飛躍する姿を恩師も心待ちにしている。
奥中佑佳