チームは過酷連戦中、自身もバーレーン帰りで個別調整していたGK大迫敬介「一発目のゲームで勝ち切りたかった」
[9.14 J1第30節 鹿島 2-2 広島 カシマ] 日本代表の活動明け初戦、バーレーン帰りのサンフレッチェ広島GK大迫敬介はモチベーションを高く持って試合に臨んだが、結果は2-2の引き分けに終わった。国際Aマッチウィーク前に続いたリーグ戦連勝は7でストップし、再び首位から陥落。チームは2つのカップ戦で疲弊状態にあった中、快進撃はいったん足踏みとなった。 【写真】「スタイル抜群」「目のやり場に困る」“勝利の女神”のアウェー遠征に反響 大迫は今月、日本代表として北中米W杯アジア最終予選に参加したが、2試合ともに出場機会はなし。2試合目が行われた敵地バーレーンから11日に帰国した後、広島には戻らず、この日の鹿島戦に備えて関東圏で個別に調整を行っていたようだ。 「代表に行く前からスタッフと話して、身体の負荷的にもいいんじゃないかと相談していた。(プレーに)違和感はなかった。ゲームにもスムーズに入れたし、卓人さん(林卓人GKコーチ)とかも練習に付き合ってくれたので感謝しています」 そんな大迫が不在の間、チームはルヴァン杯と天皇杯でいずれも敗退。それだけに大迫もモチベーションは高かった。「(代表でも)もちろんゲームに出たい気持ちはあるし、そこを目指してやっている。そういう意味では一発目のゲームで勝ち切りたかった」。だが、結果はドロー。前半にセットプレーで失点した後、一時は逆転するも終盤の失点でリードを守れず、勝ち点1にとどまった。 失点シーン以外でも対応の遅れが目立った前半のセットプレー、足が止まりかけた終盤の同点被弾と、連戦によるコンディションの影響も感じさせた2失点。ただ大迫はそれを言い訳にはしなかった。 前半のセットプレーの課題には「うちはマンマークなのでブロックされたりでフリーで打たれてしまう場面もあるので、そこは反省していかないといけない」ときっぱり。FW徳田誉に決められた2失点目については「(佐々木)翔くんが背負われて、腰をひねってニアもあるということで先に動きにくい状況で振り抜かれた。ボックス内で背負われるとファウルしにくい状況なので、一人で全部を守るより連係して守らないといけないシーンだった」とシュートまでの流れにも課題を見出した。 一方、厳しい連戦については「こういうコンディションの中で1点取られてからも、そこから跳ね返すだけの力があるというのはチームとしてまた一つ評価していい部分だと思う」と前向きにコメント。この先もリーグ戦とACL2の連戦が続く中、残るタイトルレースに切り替えていくしかない。 「もちろん今日勝ち点3を取れれば良かったけど、最低限の勝ち点1を取れたことでまだ順位は上のほうにいるし、上(首位の町田)との直接対決もある。まずは次のACLもあるし、その次のマリノス戦に向けて集中していければ」。失ったものよりも、これから勝ち取れるものに目を向けていく構えだ。