最新プレミアムタイヤはブリヂストンがベストなのか?完全新設計となった『レグノGR-XIII』の実力を試す!【CarGoodsMagazine】
圧倒的な静粛性と滑らかな乗り味で、日本を代表するコンフォートタイヤとしての地位を揺るぎないものとしているブリヂストンのレグノ。一度味わってしまうと戻れないというほどの快適性に惚れ込み、クルマを乗り換えるたびに指名買いをするリピーターも多い。それだけに今回のブリヂストンの英断には、次世代のクルマ社会を担っていくという強い意志が感じられた。なにせ最新のGR-XIIIではタイヤのゴムやパターンのみならず、構造までも1から見直したというのだから。
設計そのものから見直したレグノの新たなチャレンジ
ご存知の通り、クルマ業界は激動の渦にある。電動化や環境問題、自動運転など、その変化はますます加速する一方だ。そうした時流を真摯に汲み取りユーザーのニーズに応え続けるべく、新星レグノは産み出された。 国内の乗用車用として初めて商品設計基盤技術「ENLITEN(エンライトン)」を搭載することで、タイヤに求められるあらゆる性能を高次元にバランスさせつつ、よりエッジの効いたコンフォートタイヤへと進化。静粛性はもちろん、ハンドリングやサステナブル性能も高められた。 特筆したいのはタイヤ自体の軽量化が図られたこと。従来比で約10%、18インチだと約1kgも軽くなったという。例えば、これまで乗り心地を確保するためにゴムの厚みを増していたのに対し、GR-XIIIでは無駄なゴムをそぎ落とし、ケース形状を最適化。空気を張ることで剛性を確保する……といった具合。 バネ下重量の軽量化は燃費の改善やハンドリングの向上にも繋がるし、無駄な資源の節約にもなる。輝かしい過去の実績に胡坐をかかず、まったく新しいアプローチで開発に取り組んでいる。
自然にクルマを操れるコンフォートタイヤの新境地
その乗り味はどうか? GR-XIIIはまさに新境地へと変化を遂げた。しっとりとした乗り味のなかにも腰がある。その味付けがとにかく絶妙で、懐の深さが感じられる。 タイヤ全体で路面からの衝撃を受け止めている感覚とでもいえようか。特にその違いを感じたのは細いロープが置かれた特殊路面。先代のGR-XIIは振動を感じるのに対し、最新のGR-XIIIはフラットな路面であるかのように涼しい顔で駆け抜けられる。 高速域でのレーンチェンジやS字パイロンでのハンドリングも秀逸だ。ステアリングを切ったときに生じがちなワンテンポの遅れがなく、軽やかにクルマが反応してくれる。 優れた静粛性はいわずもがな。EV車やハイブリッドはタイヤからのノイズが気になりがちだが、GR-XIIIを履いているとまったく気にならない。まるでワンランク上の車格になったような錯覚を覚えるほどだ。 これほどまでの変化を遂げたのはなぜか? EVやハイブリッドの台頭や、輸入車の普及も少なからず影響している。これらのクルマは車重が重く、ボディ剛性も高い。それゆえタイヤへの負荷も著しく増しているが、GR-XIIIではしっかり対応してきたといえる。 静かで快適なだけじゃない。質感も際立った新星レグノの走りをぜひ体感してみていただきたい。
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