一戸建ては買えませんが「キャンピングカー」なら買えます。車を「住まい」に設定できるでしょうか?運転好きなので、車でいろんな場所をめぐりたいです
アウトドア好きの人のなかには、キャンピングカーで日本中を回りながら生活するというライフスタイルに憧れている人も多いのではないでしょうか。しかし、実際にキャンピングカーで生活する場合には、さまざまな問題を解決する必要があります。 そこで本記事では、キャンピングカーを生活拠点にした場合の問題点から、キャンピングカー生活のメリット・デメリットを解説します。
車を住まいにする場合の問題点
住宅を購入することに比べると、キャンピングカーは安いうえに自由に移動が可能です。しかし、日本では「住民基本台帳法」によって住民登録が義務付けられており、住んでいる住所を管轄する役所に届け出なければなりません。 では、キャンピングカーに住みながら、住民登録や住民票の所得は可能なのでしょうか。本項では住民登録の要件や住民票取得の観点から、キャンピングカーでの生活と住民登録が両立するかどうかを検証してみましょう。 ◆キャンピングカーに居住は可能だが、住民登録・住民票取得はできない キャンピングカーには居住できる設備があるとはいえ、基本的に自動車であることは変わりなく、住居というよりは移動手段という意味が強いのは否定できません。 住民登録にはただ単に居住しているという意味以外に、義務教育や選挙、国民健康保険や国民年金など各種行政サービスの基礎になるという重要な意味があります。そのため、実際に居住しているという実態が求められ、住所が設定されている住居は必要不可欠です。 つまり、キャンピングカーに住むことは可能ですが住まいとして特定はできず、住民登録には住所が特定できる住居が必要です。住民登録ができなければ、必然的に住民票の取得はできません。 ◆住民登録をした自治体に住民税を納付 住民税は、所得があるすべての人に納税義務がある地方税です。1月1日現在で住民登録がある自治体に納付しなくてはいけません。 キャンピングカー生活で住民登録をしていない場合は、どこの自治体からも請求が来ないことになります。ただし一定以上の収入があれば、勤務先や確定申告書のキャンピングカー生活前に住民登録した住所地の自治体から住民税の請求が行われるでしょう。 また、住民税を免れたとしても、将来年金の取得が困難になる可能性が高くなります。常にキャンピングカーで生活するのではなく、一定以上の期間は住所地に居住することが必要です。