女子校の中学入試で“筆記試験なし”の「ダンス選抜」を導入 学校に聞く、その狙いとは?
藤村女子中学(東京都武蔵野市)は、2025年度の入試に「ダンス選抜」を導入すると発表しました。筆記試験なしでダンスによる選抜を行うのは、同校によると「おそらく日本の中学入試で初めて」とのこと。どのような狙いがあるのか、担当者に聞きました。 【一覧】読書プレゼンで受験できる学校も! 特色ある中学入試を実施する学校はこちら(全2枚) ■ダンスを通して子どもの潜在力を測る 藤村女子中学が新しく導入するダンス選抜は、ダンスパフォーマンスと面接のみで行われ、学科試験は実施しない。ただし事前に6年次の通知表のコピー、学習・文化・運動面でこれまで力を入れてきたことを記した活動歴PRシートを提出する。入試当日は複数の教員の前で自由曲と課題曲(いずれも1~2分)を踊り、その後10分間ほど面接を行う。課題曲は、ゆずの「イロトリドリ」が予定されている。 試験日は 2月2日と8日の2回で、募集人員は他の入試と合わせて60人を予定している。Admission & Marketing Div. リーダーの前島利勇さんは、ダンス選抜の狙いを次のように話す。 「中学入試には学科試験だけではなく、一つのことに夢中になってがんばってきた子どもたちを見る選考があってもいい。勉強を頑張ってきた子どもたちをしっかり評価するスタンスを保ちつつも、ペーパーテストでは測れない力も評価してあげたいという思いからダンス選抜を新設しました。ダンスは人との競争ではなく、あくまでも自身を表現する手段。技術力だけで評価するのではなく、熱量、独創性、音楽との調和など総合的に判断します。なぜダンスを始めて今までがんばってこられたのか、受験生一人ひとりのストーリーを聞いてみたいと思っています」 ダンス選抜を導入するにあたって、ダンス部の改革も進めている。EXILEやケツメイシ、 SKE48などの振り付けを手がけた、Chihiro uenoさんを総合プロデューサーとして迎え、「日本一楽しいダンス部」を目指す。 ただし推薦入試ではないので、同選抜で入学しても必ずしもダンス部に入らなくてもいいという。ダンス選抜の発表後は受験生や保護者からの問い合わせが相次ぎ、学校説明会にも例年以上に参加者が集まって関心の高さをうかがわせた。次回のダンス選抜入試説明会は、1月11日を予定している。