米住宅購入者が高齢化、年齢中央値は56歳に-独身女性の割合拡大
(ブルームバーグ): 典型的な米住宅購入者の年齢は56歳と、過去最高に上昇したことが調査で分かった。多くの若者が住宅市場が締め出される一方で、年齢の高い世代は累積したホームエクイティーを活用し、現金で住宅を購入したり、多額の頭金を用意している。
全米不動産業者協会(NAR)がまとめた2024年の住宅購入・売却に関する報告によれば、初回購入者が住宅購入者の全体に占める比率は24%と、1981年以降のデータで最低だった。初回購入者の年齢中央値は38歳と最も高く、80年代と比べて約10歳遅い。
住宅価格と借り入れコストの上昇で住宅市場は二極化し、販売の増加分は住宅購入のリピーターと富裕層が占めている。わずか2年で初回購入者の所得中央値は9万7000ドル(約1470万円)と、2万6000ドル引き上げられた。
NARの報告書によると、23年7月から24年6月までの取引を追跡したところ、前年と比較して独身女性が初めて住宅を購入するケースが大幅に増加していることが示された。
住宅購入者の年齢は総じて上昇しつつある。初回購入者は前年と比べて大抵は3歳、19年と比較すると5歳上昇している。また、何度も住宅を購入する人の年齢中央値は61歳。初回購入者よりも収入が高い傾向にある。
独身女性が住宅購入者全体に占める比率は約20%。独身男性は8%だった。人種別で見ると、住宅購入者のうち白人は83%と圧倒的で、昨年の81%から上昇した。黒人は約7%、ヒスパニック系は6%、アジア系は4%となっている。
原題:Typical US Homebuyer More Likely to Be Older, Single and a Woman
(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Alexandre Tanzi