「ひとりでは無理だと思います」4大会連続五輪出場なし…低迷中の女子ロングスプリント界“最古の日本記録保持者”が語る「世界への壁を崩すには」
日本ロングスプリント界は、世界への壁を破れるか?
今シーズンも終盤戦を迎えた頃、日本の女子ロングスプリント界にようやく光明が差した。 千葉が所属していた東邦銀行の後輩、松本奈菜子が9月22日の全日本実業団対抗選手権で日本歴代2位となる52秒29をマークして優勝した。松本はその後も52秒台を連発。さらに、2年前に亡くなった川本監督の故郷・佐賀で開催された国民スポーツ大会(国スポ)では300mで36秒93の日本記録を樹立した。 ちなみに、佐賀の国スポでは松本は2位で、優勝したのはペルー国籍のフロレス・アリエ(日体大)。大学2年生のフロレスは日本国籍を申請中で、400mでも52秒台が間近だ。 「毎年1人、2人は52秒台で走っているんですけど、そういう選手がいっぺんに4、5人いると、全体のレベルが上がると思います」 千葉がこう話すように、来シーズンは、松本やフロレスらが高いレベルで競い合い、再び世界への道が切り開かれることを期待したい。
(「オリンピックPRESS」和田悟志 = 文)
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