三菱ケミカルGがトリアセテート繊維事業を売却する理由
GSIクレオスに
三菱ケミカルグループは9日、オフィス用ユニホームなどに使われるトリアセテート繊維事業をGSIクレオスに売却すると発表した。譲渡額は非公表。譲渡は2025年3月3日に実施する予定。三菱ケミカルグループが市場の成長性などを踏まえた事業ポートフォリオ改革を進める中で、同事業はベストオーナーの下で持続的な成長を目指すのが最善だと判断した。 売却の対象となるのは、三菱ケミカル富山事業所(富山市)でのトリアセテート繊維「ソアロン」の原糸や生機の製造や、同製品の販売、子会社の菱光サイジング(福井県あわら市)。 対象の従業員は約190人で、GSIクレオスに移籍する。富山事業所におけるソアロンの製造をGSIクレオスが引き継ぐ。同事業の売上高は開示していない。 トリアセテート繊維は、天然パルプ由来の植物繊維を化学的に処理して作る半合成繊維。中高級婦人衣料やフォーマル衣料などに使われている。