本音は「施設の種類が多すぎ」でよくわからない! 「親の介護施設入居」を難航させる3つのハードル 親の断固拒否も
前記事でお伝えしたように突然、83歳になる母の介護が始まった漫画家の月野まるさん。自宅での介護に限界を感じ、母の施設入居を決めたものの、入居できるのは1カ月先、と言われてしまいます。それまでの1カ月をどうするか。困った月野さんは地域包括支援センターに相談します。さてその後、どうなるでしょうか。 【漫画を読む】「ちょうど良い施設がどうぞありますように!」介護施設探しは「まあ大変」 月野まるさん著、介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さん監修の書籍『ままならないアラフィフたち 介護はじまりました』より一部を抜粋してお届けします。
【前の記事】親の「おむつ交換」に戸惑った“アラフィフ”体験談 ■自宅での介護が限界で施設探し ■親の「施設入居」3つのハードル 母親の施設入居を決めた月野さんに、介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんがアドバイスします。 太田 いよいよ施設入居のタイミングがやってきましたね。でもこんなにスムーズに進むご家庭は少ないんですよ。通常、施設入居には3つのハードルがあります。1つ目は親が断固拒否すること。「絶対にイヤだ」という人が多いんです。
月野 母は私に介護されるより、プロのほうがいいと思っていたみたいで、施設の話をしたら喜んでくれました。 太田 そう割り切れるのが月野ママのすごいところです。そして2つ目のハードルは、きょうだいや親戚です。「まだ大丈夫じゃない?」と実情を知らないきょうだいが反対したり、「施設に入れるなんて親不孝だ」と親戚が反対してきたりします。 月野 わが家の場合、わりとみんな同じ気持ちでした。これもラッキーだったんですね。
太田 3つ目は「お金」です。1カ月30万円以上払える経済的な余裕があるご高齢の方は多くありません。 月野 それは母に感謝です。母は貯蓄することが趣味みたいな人で、安心できるだけの預貯金がありました。とはいえ全額自費で高級ホームにずっと入り続けるほどの余裕はなかったので、1カ月だけしか入居できませんでしたが……。 太田 今回のように、地域包括支援センターが保険外のショートステイを紹介することはあまり多くありません。しかも、かなり高額。通常は、あと2~3週間待てば認定がおりることが見込まれていたので、それを待って、介護保険を使ってのショートステイを紹介すると思います。