20代の「理想年収」、現実との差は驚きの100万円以上!? 今の年収では生活が苦しいのでしょうか?
近年、大手企業の初任給が引き上げられたというニュースを頻繁に耳にします。とはいえ、自身の給与に満足できていない20代の人もいるかもしれません。 現状で、20代の平均年収と理想の年収には、いくらくらいの差があるのでしょうか? ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる? 今回は、それぞれの金額を比較し、理想とする年収の傾向や20代の消費支出額についてご紹介します。
20代の希望年収
株式会社学情が2024年8月に、20代の就職・転職希望者に対し「年収に関するアンケート」を行いました。アンケート結果によると、職歴3年未満の第二新卒と、職歴3年以上のヤングキャリアそれぞれの希望年収は、表1のようになります。 表1
※株式会社学情「年収に関するアンケート」を基に筆者作成 どちらのアンケートでも、極端に高額な年収を希望する人は少数です。ヤングキャリアの希望年収は401万円~500万円、第二新卒は301万円~400万円が最多となっています。
20代の平均年収と希望年収の傾向
20代の平均年収は、実際に希望年収とどれくらいの差があるのか確認してみましょう。国税庁の行った「令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、20代前半である第二新卒と20代後半のヤングキャリアの実際の年収は、表2になります。 表2
※国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」を基に筆者作成 第二新卒の20代前半の希望年収で最も高い割合である301万円~400万円は、実際の年収267万円と比較すると、34万円~133万円の差があります。同様にヤングキャリアの場合は、7万円~106万円多く希望していることが分かります。
20代の年間支出額
20代が現状よりも高い年収を希望するのは「生活が苦しいから」という理由は考えられるのでしょうか? 20代が生活にいくらくらいかかっているのか、確認しておきましょう。 2023年の「家計調査家計収支編」によると、34歳以下の単身世帯のひと月当たりの消費支出は17万281円です。12ヶ月で考えると204万3372円となります。20代の平均年収と比較すると、単身世帯の場合は、散財しすぎなければマイナスになることはなさそうだと考えられます。