改めて考える、“MBTI診断”ブームの行方~なぜ知りたくなるのか?キャリアに介入させる是非とは?~
MBTIのキャリアへの介入
Q:では、社会人の皆さんにお聞きしますが、皆さんの職場でMBTIが活用されていく可能性について、どのように考えますか? Kさん:皆さんのMBTIを知ることができたら話のネタにはなりますよね。実際に私は社内報の新入社員紹介でMBTIを公開しているのですが、社内で同じMBTIの人が話しかけてくれたこともありました。雲の上の存在だと思っていたような上司や先輩のMBTIを知ることで親近感を覚えるし、目標にもなりやすいんじゃないかなと思います。 Nさん:僕も自分の組織にどんなMBTIが多いかを知ることで、やっぱり自分はこの会社に向いているのかも、という安心材料になっています。職業や組織によってMBTI割合の傾向はあるのではないでしょうか。 Oさん:上司とうまくいかない時などMBTIを知ることができたら、もっと相手を理解できるようになったり対処法が分かったりするのかなと思うことはあります。ただ、得意・不得意を決めつけられたり、役割を勝手に期待されてしまったりする可能性があるので、MBTIの公開には賛成できないです。僕は「INFP」で、いわゆる「感情的(F)」に分類されますが、ロジカルに考えることももちろんあります。MBTIにとらわれ過ぎていると、実態とのギャップが生じた時に自分自身も周りも混乱してしまう可能性があるんじゃないかなと思います。 Q:大学生のHさんは就職活動を経験されたばかりだと思いますが、採用コンテンツ等でMBTIを活用している会社があったらどんな印象を受けますか? Hさん:おちゃめな印象は受けますが、それを理由に評価が変わるかもしれないと思うと不安になってしまいます。もしその企業に「向いているMBTI」や「多いMBTI」が明記されていたら、企業分析の一環としては便利だと思います。ただ、性格タイプは寄せようと思えば寄せることはできるし、逆に本来の自分を出せなくなってしまうのではという懸念もありますね。