【全米屈指の人気教授の分析】なかなか出世しない人とどんどん出世する人とのシンプルな違い
今年は「新NISA&『オルカン』投資」が話題となった。だが、まだ投資をやったことがない人や、投資を始めても次の一手がわからない人も多いかもしれない。 そんななか、世界600万部突破『サイコロジー・オブ・マネー』著者モーガン・ハウセルとゴールドマン・サックスCEOが絶賛する全米ベストセラーが話題となっている。世界的ベストセラー『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』(東洋経済新報社)の著者で、「世界最高のビジネススクール教授50人」に選出されたニューヨーク大学スターン経営大学院教授のスコット・ギャロウェイ著『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』だ。9社を起業した連続起業家でもあり、日本で「GAFA」という言葉を定着させた全米屈指の人気教授が明かす「世界最先端のマネー戦略、人生戦略」とは? 本書から投資戦略のコツを抜粋・編集してお届けする(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)。 ● 間違った意思決定にどう対処するか 私たちはこれから何度も間違った意思決定をするだろう。 だからこそ、決断力という重要なライフスキルを磨くには、間違った意思決定にどう対処するかについて学ばなければならない。 私は若い頃、リーダーシップと説得力があれば、どんな意思決定でも正しいものにできると信じていた。 正しい意思決定をするより、自分の意思決定の正しさを証明することばかり考えていた。自分は素晴らしい存在だと過信していたからだ。 たしかに、すばやく決断できるとメリットが多い。 決断スピードがあれば、方向を間違えたときにも軌道修正しやすい。 しかし、意思決定は速いが、軌道修正にアレルギー反応を示す人もいる。 まわりはそれを信念があると勘違いすることがあるが、実際にはそうではない。 決断は指針や行動計画を示すものであり、自殺行為ではない。 新しい事実や説得力のある意見が提示されたときには、考えを改めなければならない。 間違った道から一歩後退することは、正しい方向への一歩になる。 ● 出世する人と出世しない人の違いとは? 最近、ある成功した中小企業の経営者からこんな話を聞いた。 彼の経験では、出世するのは最高の意思決定をした人ではなく、「最も多く」意思決定をした人なのだという。 多くの意思決定をすれば、多くの反応を得ることになり、それが学びとなって決断力が磨かれていくということらしい。 1つひとつの意思決定は方向転換をする機会になる。 意思決定の数が多ければ多いほど、間違った意思決定をしてもリスクを減らせる。 正しい意思決定を積み重ねていくと信頼を築けるが、間違った意思決定も、積み重ねることで「かさぶた」のように傷を覆ってくれるものになる。 (本稿は『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』の一部を抜粋・編集したものです)
スコット・ギャロウェイ/児島 修