「他人をコントロールしたい人」に振り回されないテクニックとは？

「他人の感情を操ろう」とする人がドラマを引き起こそうと画策しているとき、こちらも相手の振る舞いに見合った反応をしたくなるかもしれません。 しかし、相手の狙いとは真逆の振る舞いをするほうが賢明です。 つまり、相手の振る舞いに対してこちらは一切反応しようがないかのように振る舞い、風のない午後の湖のように穏やかな態度を保つのです。 生まれつき他人の感情を操りたがる人や自己愛性人格障害がある人は、争いや混乱を招こうとします。彼らの戦闘的な炎を消すには、こちらが灰色の岩のようになって目立った振る舞いをしないことです。 この振る舞い方は「グレイロック・テクニック」と呼ばれています。

「退屈な存在」に徹する、グレイロック・テクニックとは？

グレイロック・テクニックとは、対立に巻き込まれないようにするために、自分自身をできるだけ「おもしろ味のない存在」にすること。 一見相手を無視しているように見えるかもしれませんが、違います。感情の壁をつくるのは、やはり完全に不当なことですが、グレイロック・テクニックは生き残るための方法論です。 セラピストのEllen Biros氏は、Healthlineに次のように語っています。 この戦略は、他人の感情を操作しようとする人物とやり取りするとき、自分をこのうえなく退屈でおもしろ味のない存在にすることです。 ポイントは、相手自身を無視するのではなく、他人の感情を操作しようとする人物の振る舞いが空振りするまで、こちらの感情を切り離すこと。 ほとんどの人には不要なテクニックかもしれませんが、家庭内暴力の虐待者と接しながら暮らさざるを得ないような人には特に必要です。 セラピストのShannon Thomas氏はInsiderに、こちらが岩のように退屈な振る舞いをすると、彼らが起こす争いごとの芽を摘むことになり、少なくとも、こちらからは刺激的な混乱を引き出せないと語っています。 グレイロック・テクニックは、相手とのやり取りからドラマを排除します。そして、人間関係に緊張感をつくり出すことを麻薬のような快楽に感じて中毒になっている有害な人物が、別のところでその楽しみを探してくれることを期待しています。 簡単そうに聞こえますが、「退屈な存在でいること」は、それほど明快でもなければ、傍から見てわかりやすいことでもないので、自分を守る術としてグレイロック・テクニックの使い方を身に着けることはおすすめです。