国重文「對龍山荘」の庭園、一般公開 ニトリが8年かけ復元 京都
今年8月に国の重要文化財に指定された「對(たい)龍山荘」(京都市左京区)の庭園が一般公開されている。2010年にニトリホールディングスが同山荘を取得し、国の補助も受けて8年かけて庭を復元していた。 薩摩出身の実業家で建築技術者の伊集院兼常が1896(明治29)年に造営し、譲り受けた呉服商の市田弥一郎が改修。近代日本庭園の先駆者である七代目小川治兵衛が庭を改築した。背後の東山と庭園の樹木が連なって景色を構成し、小川に反射する太陽光や滝の音が空間を演出する。 13日のメディア説明会で似鳥昭雄・同社会長は「国内外に広く日本の文化を伝えるのが我々の使命。園路脇の希少なコケの保全と両立させたい」と話した。 秋は予約が多いため、開園時間は對龍山荘庭園のHPで。入場料は2000円。【安部拓輝】