美術家・潘逸舟を生んだ「滞在制作」拠点が20周年 国際芸術センター青森、国内外の作家に影響
ACACの展示棟。設計した安藤忠雄さんは、建物が真っ白な雪の中にこもることも意識していた=2022年1月13日撮影
青森市の青森公立大学国際芸術センター青森(ACAC)が開館20周年を迎えた。青森県内美術施設の5館連携プロジェクトが進められる中、「アート県青森」の一施設としても全国から注目を集めている。アーティスト・イン・レジデンスを中心とした20年間の活動を振り返り、今後の展望を探る。「美術館とは違って、ACACは作家が滞在制作していろんなことを考える場所。ふらっと見に来た人もいろんな経験ができる」2020年に日産アートアワードでグランプリを受賞し、弘前れんが倉庫美術館(青森県弘前市)の展示でも注目された美術家の潘逸舟(はんいしゅ)さんは、高校時代にACACに通って影響を受けたことが、現代美術の道に進むきっかけになったという。中国・上海出身で、弘前市で暮らしながら青森山田高校(青森市)に通っていた潘さん。1年生だった04年にACACで開かれたユーゴスラビア出身の世界的なパフォーマンスアーティスト、マリーナ・アブラモビッチさんの講演を聞き…
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