【陸上】20校による「7枠」を懸けた“相模原決戦”!! 東海大、東洋大が有力 中央学大は雪辱なるか /全日本大学駅伝関東選考会展望
第56回全日本大学駅伝の関東学連推薦校選考会が6月23日に神奈川県相模原市の相模原ギオンスタジアムで行われる。昨年度の本大会で8位までに入った駒大、青学大、國學院大、中大、城西大、創価大、大東大、東京国際大がシード権を獲得。今回の選考会からは上位7校が関東学連推薦校として伊勢路行きの切符を手にする。各校のエントリーなどから選考会を展望する。 エントリー選手の自己記録トップ25と前回の関東選考会成績をチェック! 選考会に出場できるのは今年も20校。箱根駅伝シード校の東洋大、法大、早大、帝京大が選考会に回っており、昨年の全日本で9位の東海大もエントリー。流経大は2009年以来の出場となる。 選考会は10000mのレースを4組実施。各組に2人ずつが出走し、8人の合計タイムを競う。午後5時半スタートながら梅雨時期の蒸し暑さは避けられず、一人ひとりの走りがチームの命運を左右する。 参考となる関東学連が発表している各校8人の申告合計タイム(表1)を見ると、通過が有力視されるのは上位の東海大、東洋大、早大、帝京大、中央学大の5校だろう。 ■表1 エントリー段階での10000m申告タイム8人合計タイム ①東 海 大3.48.37.21 ②東 洋 大3.49.28.87 ③順 大3.49.45.07 ④帝 京 大3.50.28.22 ⑤早 大3.50.30.78 ⑥中央学大3.50.40.41 ⑦日 大▲3.50.59.07 -------------------------- ⑧日 体 大3.51.51.08 ⑨明 大3.52.03.35 ⑩法 大3.52.24.61 ⑪駿河台大▲3.52.35.10 ⑫山梨学大▲3.52.39.79 ⑬麗 澤 大▲3.52.51.70 ⑭専 大▲3.53.11.29 ⑮東 農 大3.53.14.24 ⑯国 士 大▲3.53.30.87 ⑰神奈川大3.53.39.99 ⑱立 大3.53.48.14 ⑲亜細亜大▲3.53.49.56 ⑳流 経 大▲3.54.35.54 ※点線は通過ラインを表す ※留学生のいる大学は▲で表示 ※データはエントリー締切前日の6月8日時点 東海大は10000m28分台が6人エントリー。特に5月の関東インカレで活躍が目立った花岡寿哉と兵藤ジュダの3年生コンビが軸となりそうだ。花岡は1部10000mで28分08秒26の自己新で5位に入っており、昨年の選考会は最終組で日本人4番手(9位)。兵藤は初の選考会だが、男子1部5000mで日本人トップの3位になるなど力はある。 2年ぶりの選考会となる東洋大は、盤石な布陣だ。関東インカレ1部10000mで復活を印象づけた石田洸介(4年)や1部ハーフマラソンで3年連続表彰台の主将・梅崎蓮(同)が筆頭。さらに1年生4人が登録されており、1部男子5000mで5位に食い込んだ松井海斗らが起用されるか注目だ。 エース格がそろう早大も力がある。5月の日本選手権10000m(21位)に出場した山口智規(3年)は、6月の日体大競技会で5000mの自己記録(13分30秒19)をマーク。10000mで27分58秒53を持つ石塚陽士(4年)は復調傾向にあり、主将の伊藤大志(同)は安定感が光る。 エースの山中博生(4年)が牽引する帝京大も楽しみな存在だ。山中は関東インカレ2部10000mでは28分04秒54の自己新で4位。今回は10000m28分台5人が登録され、6位で通過した昨年のメンバー5人が残るのも強みとなりそうだ。 中央学大は雪辱に燃えているはず。昨年はエースの吉田礼志(4年)が体調不良からトラックの内側に入ったとして失格となり、チームは11年連続の伊勢路切符を逃している。出走が予想される最終組でどんな走りを見せるか。 この5校に続くのは、申告タイム3位の順大、同9位の明大、箱根総合6位の法大、留学生を擁する日大あたりか。例年同様、7位の通過ライン前後は混戦となるだろう。 順大は記録上では有力だが、関東インカレでやや元気がなく、エントリーの半数以上(8人)が下級生となっているのがやや不安材料。明大も関東インカレで苦戦を強いられており、両校は本番に向けてどこまで状態を上げられているかがポイントだ。 10000m28分台7人を擁する法大はエース格が不在のため、安定した走りが求められる。日大は4月に10000mで学生歴代3位の27分20秒05をマークしたシャドラック・キップケメイ(2年)の走りに注目だ。 昨年、14年ぶりの本戦出場を果たした東農大は、その立役者でエースの前田和摩(2年)がエントリーから外れている。 第1組は17時半にスタートし、最終4組は19時半から。ライブ配信は17時20分より動画配信サービスTverで実施される予定だ。 ※記事内容の一部を修正いたしました。
月陸編集部