SHOWAが「電子制御サス=高級車にしかつかない」の常識をブッ壊す!「EERA Gen2」は小排気量車やスクーターもターゲットに想定
SHOWA EERA Gen2の特徴「ユニットのコンパクト化で車種を選ばず、部品の簡略化でコストを抑える」
リアルタイムの走行状況に応じて特性を最適化してくれる電子制御サスペンション。 スポーティな走りか快適性重視かなどセッティングをモードで選べる機能や、積載・2名乗車など荷重に応じたモードを持つものもあります。 【画像5点】足つき問題も解決!? 自動車高調整機能もあるSHOWAの電子制御サスを写真で解説 そうした電子制御サスペンションですが、今のところ大型車(高級車)での採用がほとんどです。 その背景として、制御ユニットを搭載するスペースの問題(ある程度車両が大きくないと置き場所が無い)と、システムが高価なので高級車でないとコスト的に見合わない、という面があります。 ああ、庶民には手が出ない素晴らしき電子制御サスペンション……と思いきや、SHOWAは小~中排気量のバイクにも採用できる、低コストの電子制御サスペンション「SHOWA EERA Gen2」の開発を行っています。 SHOWA EERA Gen2は2023年のEICMA(ミラノショー)で初公開されましたが、2024年のEICMAではその進化版が発表されました。 進化版の説明に前に、なぜ低コスト化できるのかについて。秘密は次の2点にあります。 ①:減衰力を可変するアクチュエータの制御基板をサスペンションユニットに組み込むことで、別体のサペンション制御用ECUを廃止。配線の簡素化と軽量化を実現 ②:制御基板にGセンサーを組み込むことで、ストロークセンサーを廃止可能なシステム構成とし低コスト化 今回の進化版は、同システムを搭載したフロントフォークが登場したのと、制御用ECUがさらに小型化された点がトピックです。 SHOWAのプレスリリースには「ライトモーターサイクルや小排気量スクーターもターゲットにした第二世代の電子制御技術」と書かれています。 では、具体的にどのくらいの車両を想定しているのか、EICMA会場でSHOWAの担当者に聞いてみたところ「ユニットが非常にコンパクトなので、250ccクラスのバイクにも搭載可能です」とのこと。 上級車種の電子制御サスペンションはIMU(慣性計測ユニット)と連動しているものもありますが、「SHOWA EERA Gen2」も車両側にIMUがあればリンクすることができるといいます。 最終的にそれを採用してどのような車両価格とするかは車両メーカの判断となるわけですが……これが普及すると多くのライダーが救われるかもしれません!?