ガンバ大阪が”新型コロナ活動停止”を乗り越えて執念ドロー…宮本恒靖監督「選手はファイティングポーズを取り続けた」
今後は原則として水曜日があてられている予備日のなかから、鹿島アントラーズ、大分トリニータ、横浜F・マリノスをホームのパナソニックスタジアム吹田に迎える3試合、名古屋グランパス、北海道コンサドーレ札幌、ベガルタ仙台とアウェイで対戦する3試合を開催する可能性を探っていく。 予備日そのものが限られるなかで、相手チームのスケジュールに加えて、アウェイの場合は相手チームのホームスタジアムの空き状況なども関係してくる。万が一、最終節までに代替開催日が確保できなかった場合、今シーズンのJリーグで導入されている「みなし開催」規定の対象となる。 聞き慣れない「みなし開催」とは、当該試合が開催されたものとして扱われ、Jリーグの場合は帰責性のあるチームが0-3で敗れることが最高議決機関の理事会で確認されている。ピッチ内外の状況を受けて、ガンバの小野忠史代表取締役社長はクラブを通じてこんな覚悟を示している。 「創立30周年を迎えるガンバ大阪において、過去を振り返っても一番困難なシーズンであるといっても過言ではありません。しかし、我々はタイトル獲得という当初の目標を変えることはありません」 次節は7日に昇格組のアビスパ福岡と、パナソニックスタジアム吹田で対峙する。当初のスケジュールから約1ヵ月遅れのホーム開幕戦へ向けて、後半は広島に主導権を握られながらも歯を食いしばって手にした勝ち点1の価値を踏まえながら昌子が闘志を新たにした。 「活動休止中にも応援メッセージをいただいた、サポーターのためにも勝ちたかったけれども、まずはサッカーをしている姿、新型コロナウイルスに負けずに頑張っている姿を見せることが大事な試合だった。そうした姿を見せられたのが僕自身にも、チームにとっても幸せなことだと思っている」 経験したことのない逆風にさらされた状況で、それでも宮本監督は「選手たちはしっかりとファイティングポーズを取り続けてくれた」と目を細めた。勝ち点1で横浜FC、仙台と並び、得失点差で暫定18位に沈んでいる逆境からの巻き返しへ。敵地で見せた意地と執念がガンバを支えていく。 (文責・藤江直人/スポーツライター)