冨安健洋が明かす「日韓戦エルボー事件」の真相
今回の3月シリーズで東京五輪世代となるU-24日本代表からただ一人、フル代表に招集されている22歳のセンターバック冨安健洋(ボローニャ)が、25日の韓国代表との国際親善試合(日産スタジアム)で負わされた怪我に初めて言及した。 モンゴル代表とのカタールワールドカップ・アジア2次予選(30日、フクダ電子アリーナ)へ向けた27日の練習前に、オンラインによる囲み取材に対応した冨安は「完全にではなく、半分折れちゃった感じですね」と韓国選手のひじが顔面に入り、前歯が折れていたと明らかにした。 当初は昼食前の午前中にDF畠中槙之輔(横浜F・マリノス)、MF脇坂泰斗、DF山根視来(ともに川崎フロンターレ)に続いてオンライン取材に対応する予定が、歯の治療のために一人だけ午後に回った冨安は、怪我の状態や治療内容を確認する質問に笑顔で心配無用を強調した。 「とりあえず応急処置をして、見た目は元に戻った感じですね。別に痛い、というのはないので、練習も試合も問題なくいけます。なので、見た目が戻ればいいかな、と」 問題のシーンは、日本が2-0でリードして迎えた後半23分に発生した。韓国のスローインを受けたMFイ・ジンヒョン(大田ハナシチズン)を、MF南野拓実(サウサンプトン)が倒してファウルを取られた瞬間に、日本のペナルティーエリア内で冨安も突然倒れた。 実はボールが介在していない場所で、冨安に後方からマークされていたMFイ・ドンジュン(蔚山現代)が左腕を振り回し、ひじの部分が冨安の顔面にヒットした。口内から出血した冨安はローワン・アルムガン主審(インド)に促され、一時的にピッチの外へ出て応急処置を受けた。 直後からネット上には冨安の状態を案じる投稿に加えて、イ・ドンジュンの行為を極めて悪質だとして非難するそれも数多く飛び交った。批判の声は韓国国内からも上がり、たとえば一夜明けた26日付の『スポーツ朝鮮』は「試合に負け、マナーでも負けた」と最終的に0-3のスコアで完敗を喫した韓国代表だけでなく、イ・ドンジュンの行為自体も厳しく糾弾している。 こうした状況のなかで、冨安は26日に自身のインスタグラム(@tomiyasu.t)を更新。無失点での快勝を報告するともに、イ・ドンジュンの行為に対してもこんな言葉を綴っていた。 「相手選手からの肘打ちの件ですが試合中には起こり得ることで、彼が故意的にやった事ではないと信じています。(中略)大きな問題にならない事を願っています!」