梅雨は「ひざ裏」を温める!イライラ、不眠を解消、ゆらぎの季節を乗り切るカラダの整え方
梅雨の時季になると、身体のだるさや頭痛などの不調を感じる人が多く、女性の6割、50代女性では7割が体調不良になった経験があるという調査結果もある。 【写真】“不調のシグナル”を足の冷えチェックリストで感じ取ろう! 「梅雨の時季は気圧が低い日が続くため、交感神経が刺激されてヒスタミンという発痛物質の分泌が多くなり、頭痛や肩こり、腰痛などの不調が現れやすくなります」 と教えてくれたのは、ボディバランス整体師の吉田佳代さん。独自の足ツボ療法や全身オイル整体技術を開発し、その施術には医師や看護師も通う。
ホルモンバランスの乱れで不調が加速
「低気圧による不調は、低気圧頭痛や天気痛とも呼ばれていて、交感神経が活発になりすぎ、自律神経のバランスが崩れることで起こります。特に50代女性は、女性ホルモンの急激な減少によりホルモンバランスや自律神経のバランスを崩しやすいため、梅雨の時季は余計に更年期のつらい症状が出やすくなります」(吉田さん、以下同) さらに、湿度の高さも不調の原因に。 「湿度が高くなることで、余分な水分や老廃物を排出する身体の機能が弱まり、むくみやだるさにもつながります」 そんな梅雨どきの不調を解消するのに有効なのが、“足を温めること”。シンプルすぎて意外に感じるかもしれないが、あらゆる不調に高い効果があるという。 「足は全身を支えてくれる身体の土台。足を温めることで全身の血流が高まり、内臓の働きが良くなります。そもそも、冷えがあるのは病気や不調を起こしやすい状態。病気を防ぎ、健康でいるためには、身体を温めることが重要です」 不調のシグナル!足の冷えチェックリスト □ひざの裏の中央を押すと痛い □ひざの裏が硬い、または膨らんでいる □左右の足の裏の色が違う □身体が硬く、前屈が十分にできない □汗をかきにくい
内臓の働きを助ける“足温め”の効果
足を温めることで、まず元気になるのが“肝臓”だ。 「肝臓の機能は主に代謝や解毒ですが、熱を作り出す働きも担っています。足を温めると熱を作る作業の助けとなり、肝臓の負担が軽減。その結果、身体の代謝や解毒がスムーズになり、むくみや頭痛といった不調の改善につながります」 また、更年期の症状も、ホルモンバランスの乱れや筋肉量の低下により、身体が冷えていることが原因のひとつ。 「更年期の女性が冷えを感じる部位は、多くの場合、足。ですから、まずは足を温めることが、症状改善につながるのです」 吉田さん自身も、かつて母親の病気などによる精神的ダメージや自律神経の乱れから身体の冷えがひどくなり、足がフラついて歩けないほどの不調を経験。 「当時、病気の母も私自身も、足湯を続けることで全身の痛みや不調が和らぎ、足のケアの重要性を実感しました」 とはいえ、普段の生活で足湯をするのは準備や片付けが大変だと感じる人も。 「理想的なのはひざまでつかる足湯の桶ですが、家庭ではなかなか用意が難しいはず」 そこで吉田さんが教えてくれたのが、ひざをピンポイントで温める方法。