アラサーで「手取り25万」なのが納得行かないため、退職を検討しています。退職理由は正直に話すべきでしょうか…?
人にはいろいろな人生があります。また、働き方もさまざまなので、あえて終身雇用にこだわらなくてもよいでしょう。現職の待遇に納得できないため、転職を考えている人もいるかもしれません。ただし、退職の伝え方には気を付ける必要があります。給料に対する不満もその一つです。 ここでは、退職理由を正直に話すべきかどうかについてお話しします。
給与(月収)の手取り25万円は少ない?
国土交通省「全年齢平均給与額(平均月収)」のデータから、30歳男性の平均給与(平均月収)は35万円、同じく女性では28万8400円になることがわかりました。これらの金額と比較した限り、月収25万円は平均よりも少ないといえます。 ただし、質問者が提示しているのは「手取り」であり、給与額とは異なる点に注意が必要です。勤務先から従業員に支払われるのは「総支給金額」から税金や社会保険料などを差し引いた額になるからです。 手取りは総支給金額の75~85%といわれています。こちらを手取り25万円に当てはめると、75%の場合は約33万円、85%の場合でも約29万円の月収があると推定できます。そのため、手取りが25万円だとしても極端に少ないとは断言できないでしょう。
ただし給与は転職理由での大きな位置づけに
一方、給与は転職活動の大きな理由になっています。マイナビ「転職動向調査2023年版(2022年実績)」によると、正社員の転職率は7.6%です。中でも20~50代男性は7.9%を示しています。さらに、転職によって年収が上がった人は39.5%でした。男性20代では44.9%、同30代でも47.7%と、2人に1人が転職により給与アップに成功しています。 転職活動を始めた理由の「給与が低かった:12.5%」や、入社を決めた理由「給与が良い:15.4%」の存在も見逃せません。いずれも2022年のトップを占めており、看過できない数値といえるでしょう。 もちろん、転職活動にあたっては、新しいスキルを身につけるなど、それ相当の努力が必要です。また、給与は業界や職種、会社の規模や地域などによっても異なるため、給与に不満なだけでの退職は慎重にしたほうがよいでしょう。