なぜ今、都立中高一貫校なのか? enaを選んだ保護者たちのリアルな声【座談会】
別ブランドの難関私立対策の塾も登場
司会:Bさんは私立も受験されるとおっしゃいました。最近、enaが「極(きわみ)」という最難関私国立中学対策の塾を作って話題になりましたが、ご存じですか。ena全体として、私立対策にも力を入れ始めたとも聞きますが。 Bさん:そうなんでしょうか。そうだとしたら、難関私立中学対策の塾を別ブランドで作る意図は理解ができます。通常のenaの校舎では、難関私立中学対策は難しいかもしれませんね。SAPIXに通っていた長男が弟に算数を教えていますが、愕然としていますよ。「こんなやさしい問題?」って。長男がやっていた問題が難しすぎたんですけどね。 Cさん:わかります。enaで一緒のママたちが「私立対策ばかりだ」って言うんですけど、私立受験をわかってない人たちだと思いました。私立対策塾とは扱う問題の難しさが違いますね。 Aさん:enaで私立受験対策もする場合は、どう違ってくるんですか。 Bさん:理科や社会の知識を勉強します。テキストも別にあります。私立では知識の詰め込みが必要なので。ただ、算数が通常のenaの校舎だと難関私立中学対策には向かないですよね。小学6年になると変わってくるんでしょうか。 Aさん:enaは小学6年でも算数はそんなに難しくならないので、私立の難関校対策にはちょっと物足りないかもしれません。うちの子が自力でやっていましたからね。ただ、国語については作文や記述の対策が多いのでそれなりに大変ですよ。記述だけは私立対策よりもハードなのかもしれません。
都立中学と私立中学の併願戦略は?
司会:Bさんは私立も受験するということですが、適性検査型入試を行っている中堅校もあります。そういった学校も受験されるんですか。 Bさん:受けさせません。私たちが受験させるつもりの学校は偏差値が50台前半で、適性検査型の入試はないんですよ。そういう入試がある所は、偏差値が下がりますよね。うちは都立中高一貫校と私立を1校だけ受けさせます。両方落ちたら地元の公立です。部活動は諦めてもらいます。長男は通学時間が1時間以上で、ちょっと後悔しているんですよ。下の子は家から1時間圏内なのが第一条件です。 Aさん:先ほど伺いましたが、ご長男、すごい学校ですものね。 Bさん:そんなことはないですけど。男子校は私の方針というか、好みとは合わなくて。次男は都立中高一貫校の共学で自由にやってくれればいいかなあと。入れるかどうかわかりませんが。 Aさん:Bさんの息子さんが志望する都立武蔵は難関ですし、立川国際も難しいですからね。うちの子の学校は申し訳ないぐらいに楽でした。 Cさん:Aさんのお嬢さんの学校はいいと思いますよ。夫の友達に大手塾で御三家対策の責任者がいますが、お子さんをそこに入れていました。詰めこみをしたくなかったようです。それを聞いて、うちも私立中学受験はやめました。もし不合格なら、地元の公立に通えばいいかなって。その場合、enaは中学1年の1年間は授業料が無料になるそうなので。 Bさん:都立中高一貫校で残念だった子たちは基礎学力があって、内申点もいい子が多いから、高校受験で結果を出すんですよね。 Aさん:私立対策ならいくつも受験できるけれど、都立対策ではそうもいきません。そのあたり、割りきる必要もありますよね。うちは小学5年の秋から入塾したのでいいですが、小学4年から通っていると1つしか受験できないのはちょっとつらい。それもあって都立志望は減っているんでしょうね。高校無償化でますます減りそう。 Cさん:志願者が減るのは、受験生にとってはありがたいですよね。期待しています! うちの子の志望校も楽になりますように。 Bさん:うちもです! 中学から都立なら学費負担も軽くなります!