「サブウェイ」人気に日米で大きく差がついた「思わぬ原因」…「注文が難しい」だけではなかった
緑色と黄色のロゴがトレードマークのサンドイッチチェーン店「SUBWAY(サブウェイ)」。サブウェイ発祥の地・アメリカでは、2023年時点で2万店舗以上を展開し、マクドナルドやスターバックスなどの大手フードチェーンのなかでも店舗数第1位を誇る人気ぶり。全世界で見ても約3万7000店舗も展開しており、マクドナルドに次いで世界2位のファストフードチェーン店となっている。 【マンガ】はじめて日本の「蕎麦」を食べたオーストラリア人が絶句…後悔したワケ 一方、日本でのサブウェイは、10年前の2014年に約480店舗展開していたのをピークに、それ以降は縮小傾向。コロナ禍を経て現在は国内178店舗と、最盛期の4割にも満たない店舗数にまで減少してしまっているのだ。 最近では、飲食事業大手の「ワタミ株式会社」が2024年10月25日付で日本サブウェイを完全子会社化。ワタミの会長兼社長の渡辺美樹氏は、今後20年でサブウェイの店舗数を現在の10倍以上である3000店舗まで拡大することを目指すと発表したが、果たして実現できるのだろうか。 記事前編は【「世界第2位」なのに、日本では相次ぐ閉店…サブウェイ苦戦のウラにあった「日本人の国民性」】から。
日米で異なる、フランチャイズ展開の実情
ここまで日本におけるサブウェイの課題について見てきたが、重盛氏はさらに、日本とアメリカでサブウェイの人気や知名度に差が開いた原因についてこう語る。 「アメリカのサブウェイは、フランチャイズ経営によって規模を拡大し、知名度を上げたことで成功を収めました。フランチャイズのメリットはいくつかありますが、まず新店舗開設にあたっての初期費用があまりかからないことに加え、店舗のオーナーが本部からの細かい指示を受けずに、自らの裁量で自由に、柔軟に経営できるといったメリットがあります。直営店だと本部からの指示に忠実に従わなければならず、手間がかかることも多いのですが、そういった煩わしさの少ないフランチャイズはビジネスモデルとして広がりやすいんです」 しかし「日本のサブウェイではフランチャイズ経営があまり浸透していない」とのこと。