「サブウェイ」人気に日米で大きく差がついた「思わぬ原因」…「注文が難しい」だけではなかった
フランチャイズ経営が馴染んでいない日本
「そもそも日本において、フランチャイズ経営で成功している大規模チェーン店は少ないのです。その理由が、日本ではフランチャイズにもかかわらずオーナーの自由裁量があまり認められておらず、本部に忠実な経営を強いるところが多いためなんです。 フランチャイズ経営に関しては、ここ数年で訴訟なども何件か起こっているほどで、日本では何かとトラブルの多い営業形態だというイメージが浸透してしまっているのかもしれません。このように日本ではフランチャイズ経営がうまく機能しておらず、サブウェイでも例外ではないため、アメリカとの差ができた原因になってしまっていると考えられます」 サブウェイを買収したワタミは、今年10月に米国のサブウェイ・インターナショナルとフランチャイズチェーン展開する契約を締結。ここから巻き返して店舗数の拡大を狙っているが、本国と同じく自由裁量のある経営を維持できるかどうかが要となるのかもしれない。
日本らしいサブウェイを作りあげていく
最後に重盛氏に、今後日本でサブウェイが成功するために必要なことは何なのか聞いてみた。 「一番に取り組むべきは注文方法の改善でしょう。商品にオリジナリティを出せるというサブウェイならではの特色は生かしつつ、日本人向けにセット商品を増やしたり、おすすめ品と言う形でパンやソースなどが1セットになったメニューを増やしたりするなどして、注文をもう少し簡易的なものにする必要があるのではないかと思います。 やはりどの国の飲食店でも大事なのが、ローカル化です。その国の国民性はもちろんのこと、どういったニーズを持つ客が多いのかなど、あらゆる要素を分析し、サブウェイならではの持ち味を生かしながら、“日本らしいサブウェイ”を作りあげていくことが成功するため必要だと考えます」 ――ワタミに買収されたことで、大きく経営方針が変わっていくかもしれない日本サブウェイ。今後の展開に期待したい。 (取材・文/A4studio瑠璃光丸凪)
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