アートライターが推す、今年行くべき芸術祭 3選
森の芸術祭 晴れの国・岡山/岡山、津山、高梁など県北部地域
大和と出雲を結ぶ出雲街道が東西に延び、近世には城下町・宿場町として栄えた岡山県北部。さまざまな伝統建築や工芸、芸能などのレガシーが残り、森からは果物や木材、木質バイオマス発電などさまざまな恵みを受けている。「森の芸術祭」はその森の豊かさから命名されたもの。金沢21世紀美術館館長の長谷川祐子がアートディレクターを務める。
参加作家は生きものとの関わりなどをテーマにしているAKI INOMATA、サイトスペシフィックなインスレーションを展開するキムスージャ、種子や切手などによって人々の記憶をモチーフにした作品をつくっている岡山県在住の太田三郎ら多彩な顔ぶれだ。
会場は津山の「城西浪漫館」「作衆民芸館」などの近代建築や転車台がある「津山まなびの鉄道館」、磯崎新が設計した「奈義町現代美術館」、自然が作り出した造形に囲まれる「満奇洞」、変化に富んだ渓谷美が楽しめる「奥津渓」など。岡山の自然と建築も楽しめる。 『森の芸術祭』 会期/2024年9月28日(土)~11月24日(日)