センバツ 明豊 少し濃いめが好評 体作り、食事でサポート 寮生活 栄養士の木本さん /大分
◇好きなもの、好きな味で 献立に気配り 第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する明豊は、選手のほとんどが学校敷地内の寮で暮らす。寮で提供される朝晩の食事の献立を考えているのが、栄養士の木本美穂さん(33)だ。木本さんは「栄養面はもちろん、できるだけ選手が好きなものを、好きな味付けで出すようにしています」と話し、選手の体を作る食事を細やかな気配りで支えている。【神山恵】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 木本さんは2011年に別府大学短期大学部食物栄養科を卒業後、栄養士の資格を取得。別府市内の病院に勤務後、市内のエステサロンで施術師をするなどしていた。寮の栄養士になったのは、野球部トレーナーの浜永修次さんが代表を務めるジムに通っていたからだという。 選手たちは、木本さんが栄養士になった22年11月ごろから「味付けが濃くなって食事がおいしくなった」と話す。「練習で汗をかく選手には、味見した時に少し濃いと思うくらいがちょうど良い」と思い、味付けを見直したという。 木本さんが寮にいるのは、平日午前9時から午後4時。選手は授業を受けているか、練習中の時間帯のため、直接やりとりする機会は少ない。だが、調理員から献立への反応を聞き、残飯の量を確認するなどして工夫を重ねているという。 木本さんによると、人気メニューは鶏のから揚げとミートスパゲティ。特に時間がたつとのびてしまう麺類は、練習のある日には出せないため、選手は休みの食事に出てくるのを楽しみにしているという。 19日に初戦を迎えるが、「帰ってくるだろうなと思われる数日間は好きなものを献立に組んでいます。いつ帰ってきても好きなものが食べられるので、頑張ってきてほしい」と笑顔で選手にエールを送った。