【毎日書評】怒りとの正しい付き合い方を知る「アンガーマネジメント」のはじめかた
自分の気持ちはどう表現したらいいの?
著者は本書で「自分の気持ちを素直に表現する」ことの重要性を説いているのですが、はたしてその気持ちはどうやって表現すればいいのでしょうか? この点についての答えを探る際には、「自分にとって、まわりの人にとって、長い目で見たときに、健康的か?」という問いを意識すべきだといいます。これはアンガーマネジメントにおける「ビッグクエスチョン(大事な質問)」と呼ばれるものだそう。 アンガーマネジメントは、怒らないことではありません。怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないものは怒らなくてすむようになることです。 ですから、自分が怒りを感じたら、それを素直に表現すればいいのですが、その表現方法にはルールがあります。 そのルールとは、自分が言おうとしていること、しようとしていることが、このビッグクエスチョンにそったものでなければいけないというものです。(207ページより) つまり、こういうことです。 自分が怒りを表現しようとするとき、その表現方法は自分自身を責めるものではなく、まわりの人に当たることでもなく、「長い目で見たときプラスな表現になっている必要がある」ということ。 人が怒らなくなることはありません。怒りを感じることは問題ではなく、悪いことでもないのです。重要なのは、怒りを感じたときに、それをどう表現するかということ。したがって、その方法をつねに指揮しておく必要があるわけです。(206ページより) 大人も子どもも、なにかに怒りを感じることはあるもの。そして、その怒りの感情をどう処理したらいいのかについて悩むこともあるはず。だからこそ本書を活用し、怒りとうまくつきあうための術を学びたいものです。 >>Kindle Unlimited3カ月99円キャンペーン中 Source: 秀和システム
印南敦史