「障害者5000人解雇や退職」で明るみになった“就労移行支援”の現場をのぞく。“プロレベル”の職人技も
必要な情報とサービスの提供を
最後に、現状の障害者福祉サービスについてどう思うかを聞いてみた。 「うちは医療従事者が起ち上げた事業所なのでこういった支援を特徴としているだけで、各所に各所の長所や短所があります。現在の日本の障害者雇用が成長しているのは事実です。ただ、営利だけを追求する内容のない事業所があったり、あるいは当事者に情報が行き届いていないこともまた確かなんです。障害者福祉サービスを必要としている当事者の方に、情報やサービスが適正に提供されるように願っています」 窓から風景を眺めると公園の樹々がざわめいている。大窓から陽の光がさんさんと差し込み、明るいフロアでは休憩中の利用者の方々が談笑していた。 障害者への信頼に基づき、熱心に自身の仕事に取り組んでいる山﨑さん。障害者支援の希望に気づかされた思いだった。 <取材・文/延岡佑里子 写真提供/就労移行支援事業所T&E> 【延岡佑里子】 障害者雇用でIT企業に勤務しながらの兼業ライター、小説家。ビジネス実務法務検定2級、行政書士試験合格済み。資格マニアなのでいろいろ所持している。バキバキのASD(アスペルガー症候群)だが、パラレルキャリアライフを楽しんでいる。Xアカウント名:@writer_nobuoka
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