なぜ1歳の娘まで…不倫相手の家から帰宅後に妻と娘を殺害した男が法廷で語った身勝手な動機「娘の顔が妻の顔に見え…」
2021年11月に新潟市南区の自宅で妻と娘を殺害した罪などに問われている男の裁判が新潟地裁で開かれている。事件からちょうど3年となる11月7日の公判では、被告人質問が行われ、被告の男は涙を流して殺害当時のことを振り返った。不倫相手の家から帰宅した後に2人を殺害した男。妻だけでなく、1歳の娘の命をも奪った動機についても語った。 【画像】1歳の娘は殺害された母を起こそうと…「怖くなった」妻と娘の殺害動機とは
妻と娘の命日に開かれた元看護師の男の裁判
殺人や殺人未遂、殺人予備、窃盗など4つの罪に問われている新潟市南区の元看護師・渡辺健被告(31)。 起訴状などによると、渡辺被告は2021年9月、当時勤務していた病院から塩化カリウム10本を盗んだほか、11月7日には自宅で妻の春香さん(29)と娘の純ちゃん(1)の首をロープで締め付け自殺を装い殺害した罪などに問われている。 7日に行われた被告人質問の冒頭… 弁護側: 「きょうは何の日か分かりますか?」 渡辺被告: 「妻と娘の命日です」 弁護側: 「どんなことを思っていますか」 渡辺被告: 「本当に申し訳ないことをしてしまったと思っています」 事件からちょうど3年となる日に、妻と娘に対する今の思いを打ち明けた。
法廷で涙を見せた渡辺被告そのワケは
弁護側の被告人質問で、睡眠薬などの致死量を調べていたのは「死んでもらっては困ると思っていたから」と答え、『塩化カリウム致死量』『高カリウム血症解剖』などと調べていたのは「単純な興味だった」などと事件当時の状況や警察からの取り調べ状況について淡々と説明していた渡辺被告だったが、涙を見せた場面があった。 それが、春香さんと純ちゃんを殺害した当時の状況について聞かれた時だった。
殺害当時の状況ややりとりを涙ながらに説明
2021年11月7日、不倫相手の自宅で午前4時半まで過ごしてから帰宅し、午前10時に目覚めた渡辺被告。 弁護側: 「起きてから何をしましたか?」 渡辺被告: 「2階の寝室から1階のキッチンに向かい、たまっていた洗い物を白いゴム手袋をつけて洗った」 弁護側: 「春香さんと純ちゃんはその時どこにいましたか?」 渡辺被告: 「妻はリビングの床に座って娘を見ていました」 弁護側: 「その時にどんなやりとりがありましたか?」 渡辺被告: 「『ちょっと手伝ってくれない?』と声をかけたが『すーちゃん見ているから嫌だ』と言われ、『見ているって言ってもスマホを見ているだけじゃん』と伝えたら不機嫌な顔でそっぽを向かれました」 弁護側: 「その後、渡辺被告はどうしましたか?」 渡辺被告: 「やってられないと思って『離婚して欲しい。いつも俺ばっかり家事をやって家のことを何もしてくれない、離婚してくれ』と伝えました。妻は最初は驚いた様子でしたが『本当に言っているの?不倫して借金を作って私の口座の金を無断で返済に充てたりしたあなたにそれを言う権利も資格もない。これまで一緒にいてくれただけありがたいと思え』と言われました」 弁護側: 「そう言われてどう思った?」 渡辺被告: 「我慢できないと思って、事前に家のクローゼットの中に入れておいた1本のロープを取りに行き、妻の背後に行きました」 この時、傍聴席にいた春香さんの遺族が涙を押し殺しながら鼻をすする音が法廷内に響いた。そして妻殺害時の犯行の一部始終について語った渡辺被告。 弁護側: 「その時、純ちゃんはどうしていましたか?」 渡辺被告: 「リビングにいてこっちの様子を見ていたが、ぐったりしている妻を起こそうと亡くなった妻の頭をはたいていた」
【関連記事】
- 【事件の詳細】妻と1歳の娘を殺害後…不倫相手に「大好き大好き」とメッセージ 元看護師の男(31)の初公判 何度も殺害企て「不倫関係を継続するため犯行に」
- 【元不倫相手が出廷】妻と1歳の娘を殺害した男の裁判 逮捕後にも“手紙”や“面会”繰り返す 事件前後のやりとりも明らかに
- 「不倫と夫婦関係両立できると…」妻と1歳の娘を殺害した男の裁判 妻の母親と弟が出廷し心境明かす
- 不倫やめられず…妻と1歳の娘を殺害した元看護師の渡辺健被告(31) 妻に睡眠薬入り飲料飲ませ交通事故を…医師・警察官が語った“違和感” 新潟市
- 【妻の母親が証言】妻と1歳の娘を殺害した元看護師の渡辺健被告(31)の裁判 殺害された妻の母親が感じた娘への“違和感”